新田真剣佑がゾロ、実写ワンピース「彼らこそ“麦わらの一味”に」尾田氏

新田真剣佑(21年3月26日撮影)

米Netflixは9日(日本時間10日)、漫画家・尾田栄一郎氏(46)の漫画を実写化し、全世界独占配信するドラマシリーズ「ONE PIECE」の剣豪ゾロ役に、新田真剣佑(24)を起用すると発表した。

主人公のルフィ役はメキシコの人気若手俳優イニャキ・ゴドイ(18)が演じる。新田は配信された動画の中で、尾田氏特製のTシャツを着て、英語で「僕はゾロの役」と語っている。

今作はNetflixがトゥモロースタジオ、集英社と提携して制作。脚本&エグゼクティブ・プロデューサーは、映画プロデューサーのJ・J・エイブラムス氏の制作会社バッド・ロボットを経て「エージェント・オブ・シールド」などを手がけたマット・オーウェンズ氏が務める。

脚本、ショーランナー、エグゼクティブ・プロデューサーのスティーブン・マエダ氏は、人気ドラマ「LOS」を手掛けた。

エクゼクティブ・プロデューサーを務める尾田氏は「お前がおれか!!」と口にしたルフィの直筆イラストとコメントを発表した。

「Netflix、Tomorrow Studiosと共に進めてます巨大プロジェクト『ハリウッド実写ドラマ版ONE PIECE』製作発表から何年だよ! ホントだよねー。でもちゃんと進んでるんですずーっと! 文化の違う人達とチームを組むんだから簡単じゃないよ! でも、だからこそ生まれるものが必ずあるはず!! ひとまずメインキャストを発表できる事となりました! つーかさっさと発表しないとリークされるんだって! ウケる笑」

「笑顔、口の大きさ、手の大きさ、雰囲気、所作、声質、演技力、身長、仲間同志のバランスetc…! 世界各国のスタッフと議論を重ね、決定しました! 彼らこそ“麦わらの一味”になりうる人達です!! 完成まではまだ少し時間がかかりますが、世界中のみなさんに手放しで楽しんで貰える作品を送り出せるようがんばります! 続報にご期待ください!!」

「ONE PIECE」は、ゴム人間になった少年モンキー・D・ルフィが海賊王を目指し、海賊団“麦わらの一味”を率いて、海賊王ゴール・D・ロジャーが残した“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を求めて航海する物語。漫画誌「週刊少年ジャンプ」で1997年(平9)7月22日に連載がスタートし、1月4日発売の同誌で連載1000話を迎え、9月3日にはコミックスの100巻が発売。1999年(平11)10月20日に放送を開始したフジテレビ系アニメ「ワンピース」(日曜午前9時半)も、11月21日の放送で1000話と今年、相次いで節目を迎えている。

尾田氏は、1000話達成の際、記念プロジェクト特設サイトに直筆のメッセージを寄せている。

「やーもー 色んなことがありすぎた23年でした。僕の人生の半分が週刊連載。笑 ルフィ達もいくつもの島へ航海し、いくつもの冒険をしてきました。出会った人たちの数はもうわからない!その裏で僕も、たくさんの人たちに出会い、家族を始め数えきれない人たちによって支えられてきました。いろんな人たちに頭があがりません」

「読者にも忙しい人生があり、『読者は5年で入れ代わるもの』それが長期エンタメのセオリーです。だから僕は読者をあまりファンと呼ばないようにしてました。いつか去っていく人達だと自分に言い聞かせてたからです。『おごるな』と。」と持論をつづった。その上で「なのにその考えが恥ずかしくなるほどに、皆さんがルフィを信じてくれるから、僕も皆さんを信じて、好き勝手に漫画を描いてこれました」

尾田氏は、ファンへの感謝の思いをつづるとともに、物語の現状についても説明。

「冒険はここへ来て、最終章に片足をつっこんでます。1000話もやってしまった、だけど、1000話やったからこそできる、面白すぎるストーリーがあるのです! あるのですよ!! なんやかんやで今ご縁のある世界中のONE PIECEファンの皆様! 長いお話になりましたが、もう少しの間、ルフィたちの冒険をどうか見守ってやってください!!」

また、コミックス100巻が発売された9月3日付の朝日新聞、読売新聞、毎日新聞の朝刊には、100巻発売と長きにわたり支持し続けてくれた読者への感謝の気持ちを込めた全面広告を掲載。そこには、尾田氏が作業場で筆を走らせる写真に加え「物語は終盤です。」(コメントは全て原文のまま)という決意の言葉が記されている。