高山一実卒業スピーチ全文 メンバー、スタッフ、ファンに「ありがとう」

乃木坂46の「真夏の全国ツアーFINAL!」でパフォーマンスする高山一実

乃木坂46高山一実(27)が21日、東京ドームで開催された「真夏の全国ツアー」ファイナル公演に出演し、グループから卒業した。加入から10年間、ムードメーカーとしてグループを支え、全28作のシングルで選抜入りするなど安定して活躍を続けた。エンターテイナーらしいサプライズもあり、最後までメンバーやファンを笑顔にし続けた。高山のMCなどでのスピーチ全文は以下の通り。

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今日、2021年11月21日をもちまして、乃木坂46を卒業します。10年間のアイドル生活も今日で最後です。

実は10年間、ずっと悩んでいたことがあります。それは、最後の日に何を語るかです。私はある時から、語りに思いが乗り切らないような気がして、小説を書こうと決めました。小説みたいなものかな。小説と呼べるか分からないですけど、良かったらみなさん、暇な時に読んで下さい。(客席から拍手)

ここでは感謝の気持ちだけ、お伝えさせていただきたいと思います。まずはメンバーのみんな。私はメンバーのことが大好きで、今のメンバーも、昔のメンバーも、10年間、乃木坂のメンバーのことが大好きでした。今のメンバーは努力家で、すごくおしとやかな子が多くて、心がすごく優しくて、すごく温かい空気、暖色な空気がいつも流れています。そんな今の乃木坂も大好きだし、昔のメンバーといろんなことして、くだらないことして笑った日々も大好きだし、本当に本当に、アイドルになりたかったけど、乃木坂を知ってしまったら、乃木坂になりたいって思います。来世で。それぐらい本当に好きでした。初期の玲香キャプテンも、今の真夏キャプテンも、46人ぴったりいた時代も、そうじゃなかった時代も、本当に楽しかったです、ありがとう。

そして、マネジャーさん、衣装さん、メイクさん。家みたいな楽屋をいつも作ってくださり、ありがとうございました。本当にみんな優しくて、お姉ちゃんみたいな、お兄ちゃんみたいな、親みたいな、みなさんにたくさんお世話してもらって、10年間たくさん支えられました。ありがとうございました。

そして現場でお会いしたスタッフさん、共演者のみなさん。アイドルなのに全然顔がかわいくなくて、面白いことも言えないし、すみませんでした。でも、お会いできてうれしかったです。いろいろお仕事してくださり、ありがとうございました。

そして、私を乃木坂46に選んでくださった立ち上げ当初のスタッフさん、秋元(康)先生、私の人生を変えてくださり、ありがとうございました。

そして、友達のみんな。私は友達のみんなも大好き。乃木坂に入る前の人生も大好きです。乃木坂に入る前も、入ってからも仲良くしてくれてありがとう。東京を一緒に楽しんでくれてありがとう。ありがとう。

そして、家族。私は結構、人に好きとか大好きとか伝えるの好きなんですけど、家族に対してだけは下手で。愛情表現が。なかなか今までうまく言えなかったけど、この時代に生まれて良かったって思うし、私を今まで育ててくれてありがとう。助けてくれてありがとう。

最後にファンのみなさま。最後にこんなすてきな景色を見せてくださって、ありがとうございます。いっぱい夢をかなえてもらったのに、もうかなえすぎて今後の人生不幸になるからやめてってぐらい、幸せだったのに、私の好きなピンクと水色の景色。すごい。がらがらの握手会だった時も、こんなにたくさんの人に囲まれている今も。ずっと幸せでした。このみなさんにいただいた幸せ、ありがとうを胸に、これからの人生も頑張っていきたいと思います。ここにいるみなさん、そして今、見てくださっているみなさん。みなさんは幸せをつくる天才です。天才と過ごせて私は幸せでした。どうかさようならではなく、これからもよろしくお願いしますと言わせてください。そして今までお世話になった乃木坂46には、最後にきちっとお別れを告げたいと思います。今までありがとう。「サヨナラの意味」(このあと「サヨナラの意味」など3曲を披露)

こんなに…んー、寂しいー!ごめんなさい。でも、寂しいがいっぱいだけど、それ以上にもっともっと幸せだから、この景色を思い出してこれからの人生も頑張っていけそうです。本当にありがとうございました。みなさん、今までの人生、たくさん助けていただきました。これから先、歳を重ねていっても、つらいこと、悲しいこと、あると思います。でも一緒に乗り越えていきましょうね。頑張りましょうね。最後にこの曲聞いてください。「泣いたっていいじゃないか?」

(「泣いたっていいじゃないか?」を披露後)私ね、これまでのライブの中で一番緊張しなかったかも。もうね、ずっと楽しくて、全然冷静にできた。これが10年続けてきたからかなって思ったら、すごくうれしい。この経験をバネに頑張れそうな気がする。だから、本当にみんなも乃木坂にいたらたくさんのことを得られると思うから、これからも頑張ってね。ファンのみなさん、本当に幸せな時間をありがとうございました。貴重な時間を奪ってしまってすみません。本当に幸せでした。ありがとうございました。真夏の全国ツアー大成功だね。今年の夏も楽しかったです。本当にありがとうございました。

◆高山一実(たかやま・かずみ)1994年(平6)2月8日、千葉県生まれ。安房高卒。11年8月加入、乃木坂46の1期生。愛称「かずみん」「ずー」など。18年著書「トラペジウム」で小説家デビュー。テレビ朝日系「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」MC。TBS系「オールスター後夜祭」で18年からMC。162センチ。血液型A。