氷川きよし「年とともに年齢を感じるようになってきた」21度目恒例ライブ

クリスマスコンサートを開催した氷川きよし

歌手氷川きよし(44)が15日、東京国際フォーラムホールAで「氷川きよしスペシャルコンサート2021~きよしこの夜」を開催した。毎年恒例のクリスマスライブで、前日14日とこの日で全4公演を開催し、約1万人を動員した。

氷川は「デビュー2年目の2001年から毎年、年末に『きよしこの夜』をこの東京国際フォーラムで開催させていただいています。あっという間に21回目です。2日間4公演ですが、私も生身の人間ですので、年とともに年齢を感じるようになってきました(笑い)。でも、全力で氷川きよしが精いっぱい頑張ることで、今日お越しのどなたか1人でもいいから、明日から頑張って生きていこう、と励ますことができたらうれしく思います」とあいさつした。

白のロングジャケットの洋装で登場し、今年3月30日発売の前作シングル「南風」をはじめ、全47都道府県を舞台にしたオリジナル楽曲+αで全50曲収録のCD5枚組セット「旅うたスペシャルBOX」(12月22日発売)から「松山空港」「風の津和野」。

シックな黒のえんび服に着替えて、アコースティックなアレンジで「母」「星空の秋子」「きよしのズンドコ節」、紺の紋付はかま姿で初期の作品から「白雲の城」「大井追っかけ音次郎」、2000年2月2日発売のデビュー曲「箱根八里の半次郎」などを歌唱した。

和の衣装で、来年発売予定の新曲「群青の弦(いと)」(発売日未定)を初披露し、「久しぶりの演歌です。『春の海』を作曲された宮城道雄さんを題材にした作品です。宮城さんは幼い頃に失明された方ですが、目が見えないというハンディがあってもその苦悩から喜びの歌をお作りになられ、感銘いたしました。どんなハンディがあろうと、どんなふうに生まれようが、そこからまた頑張ろうという気持ちさえあれば、芸術というのは無限の可能性がある。そんな限界を突破していく思いをこの作品に感じています」と新曲を紹介した。

後半は、妖艶な紫のドレス姿で「紫のタンゴ」、赤&黒のエナメルの洋装で「限界突破×サバイバー」、カジュアルなピンクの洋装で最新シングル「Happy!」「森を抜けて」、アンコールで、今年8月24日発売のポップスアルバム「You are you」から氷川自身が作詩し、木根尚登が作曲した「You are you」など全29曲を熱唱した。

最後に「いよいよ今年も終わろうとしていますが、どうか皆さん、体と心を大切に元気にお過ごしいただいて、2022年も健康でいていただきたいなと思います。皆さんの健康と幸せが自分の願いですし、だからこそ歌を歌っているわけです」と話した。

「Happy!」は、天海祐希主演の映画「老後の資金がありません!」の主題歌に起用され、映画ともに大ヒット。年末の「第63回『輝く!日本レコード大賞』」の優秀作品賞を受賞。「第72回NHK紅白歌合戦」にもデビュー以来、22回連続出場が決定している。