寄席のオオタニサン、大人AKB最終選考…落語協会新真打ちは個性派ぞろい 来月から披露興行

落語協会の真打ち昇進会見に出席した、左から三遊亭律歌、蝶花楼桃花、柳家風柳、林家はな平(撮影・小林千穂)

落語協会(柳亭市馬会長)の新真打ち、美るくあらため三遊亭律歌(42)、春風亭ぴっかり☆あらため蝶花楼桃花(40)、鈴々舎八ゑ馬あらため柳家風柳(47)、林家はな平(37)の昇進会見が21日、都内で行われた。

律歌が「厳しい師匠がいなくなるので、自分を律するために律歌に決めました」と言うと、師匠の三遊亭歌る多は「いい意味で細かいことを気にしないおおらかがある。それが高座に反映されれば」と期待を寄せた。

春風亭小朝門下の桃花は「小さく挫折をしつつ、何にもなくなった状態の私を取って育ててくれたことに感謝しています。ずっと尊敬し続けさせてくれる師匠が大好きです」と涙した。大人AKBオーディションの最終選考に残ったこともあり、舞台にも出演する。小朝は「芸に関してまじめで、高座が明るい。華がある」とした。

風柳は「江戸と上方、二刀流の落語を目指したい」と言い「本名も大谷なので、『寄席のオオタニサン』と呼ばれるようになりたい」。師匠の鈴々舎馬風は「誕生日にうなぎを贈ってくれる。そういう気遣いはこれからも忘れないように」と笑わせた。

はな平は林家正蔵の古典落語にあこがれて入門した。「師匠のようになりたい。追いかけていきたい」と話し、真打ち披露興行では「芝居の話が大好きなので『中村仲蔵』はやりたい」とした。正蔵は「器用と不器用の振り幅が広くておもしろい。可能性を感じます」。

真打ち披露興行は3月21日から、上野・鈴本演芸場を皮切りに新宿末広亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、国立演芸場と続く。