文化放送西川あやのアナがソロデビュ-、NiziUなど手掛けた前迫潤哉氏プロデュース

ソロ初楽曲「はなまる」を4日からデジタル配信する文化放送の西川あやのアナウンサー

文化放送の西川あやのアナウンサー(30)が、ソロ名義として初の楽曲「はなまる」を4日からデジタル配信する。NiziUの「Joyful」や欅坂46「ガラスを割れ!」などを手掛けた、作曲家の前迫潤哉氏がプロデュースし、同アナが自らの今の感情を落とし込み、作詞にも初挑戦した。

アナウンサーが歌っているとは思えない力強く、澄み切った歌声が響き渡る。今回のソロデビューのきっかけは、木曜パーソナリティーを務める「カラフルオセロ」(火~木曜午後7時)のスタッフと「音楽、ラジオ業界を盛り上げるために、何か自分たちにも出来ないか」と語り合ったことだった。その思いを番組が縁で出会った前迫氏に話すと「曲、作るよ」と快諾され実現した。

16年にアナウンサーユニット「JOQgiRl」で歌手デビューしたが、本格的な歌唱指導は受けたことがない。歌声を聴いたことがなかった前迫氏からは「何パターンか得意な歌を動画に撮って送ってください」と言われ「普通に生きていた会社員が、得意な曲なんて…」と戸惑ったという。それでも最近の曲を覚え、1人でカラオケに行って歌い、撮影して送ったという。

作詞も、前迫氏からの提案を受けて、挑んだ。今回のソロデビューを企画し、自身も所属する文化放送グループの音楽出版社セントラルミュージックの同期と3人で「恥ずかしいけれど、はだかになるつもりで1回、自分の今、思っていることを全部、出してみない?」とキーワードを出し合った。そして、仲間と出会えた喜び、日々のリスナーからの反応に感じる幸せを歌詞に込めた。「このままでいいのかなぁとか、自分は人と違うんじゃないか、みたいな、不安も歌詞に乗せることが出来た。聴いた方に日々、ちょっとした違和感、孤独感を感じるのは、自分だけじゃなかったと思ってもらえたら、すごくうれしい」と笑みを浮かべた。

レコーディングの際は、前迫氏がブースの外から「このくらい伸ばして」などと、取るリズムにも自然とついていけたという。その裏には、約5年にわたりアシスタントを務める番組「宗次郎 オカリーナの森から」(土曜午後5時15分)の存在があった。MCを務める、オカリナ奏者の第一人者・宗次郎(67)から、オカリナや音符を習ってきた。そうして、体に染み込んだリズム感と「一緒だ!」と思えたことが力になった。

2曲目として、スターダスト・レビューの代表曲の1つ「夢伝説」をカバーした。原曲のキーは変えず、よりリズミカルに高音、低音ともにメリハリをつけた、10~20代の女性にも聴きやすい歌いやすいアレンジとなった。西川アナウンサーは「(ボーカル・ギターの)根本要さんの歌声でしか成立しない曲だと思ったんですけど、今風だった。オリジナルをご存じない10代の方に届けられて…私の曲で気にして原曲を聴いてもらえたら、うれしい」と力を込めた。

楽曲は、3日放送の「カラフルオセロ」の番組内で初解禁する。西川アナウンサーは「はなまる」について「自分自身も今回の経験で、もっと頑張ろう、未来を見て、いろいろなことに挑戦するのが大事だと思えた。他局でも、かけて欲しいです」と広がりを期待した。また「夢伝説」のカバーの、その先の夢として「曲をラジオでかけるという術しか今まで、私は分からなかった。またカバーを歌わせていただくことで、あの有名アーティストの隠れた名曲、大ヒット曲もあるけど、こっちもいいよね、ということを世に伝えたい」と今後に意欲を見せた。【村上幸将】

◆西川(にしかわ)あやの 1991年(平3)9月28日、東京都生まれ。学習院大を卒業し15年に文化放送に入社。20年に声優松浦愛弓と「キューイチロー音頭」リリース。4月スタートの生ワイド「西川あやのおいでよクリエイティ部」(月~金曜午後3時半)MCを担当。