朝ドラ「ちむどんどん」黒島結菜「私の中で何かが変わるだろうなという予感ある」/インタビュー

NHK連続ドラマ小説「ちむどんどん」のヒロインを務めるなど大活躍中の黒島結菜さん。「沖縄は畳」というカメラマンの思い込み的な注文にも快く素足になって応じてくれた(撮影・野上伸悟)

女優黒島結菜(25)が、明日11日から放送開始のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜午前8時)でヒロイン・比嘉暢子役を務める。地元沖縄を舞台にした物語。このほど、日刊スポーツなどの取材に応じ、思いを語った。【聞き手=大友陽平】

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沖縄の青い海、空、そして雄大な自然に、黒島が演じる暢子のキリリとした笑顔が映える。

黒島 今回の沖縄ロケで、改めて沖縄の自然の美しさを実感しました。ドローンカットで、海からワーってきて、シークワーサーの木の下でのカットが撮れた時は「いいカットが撮れた!」という感じがして。物語が始まるんだ! って思いました。

これまで朝ドラには「マッサン」(15年)、「スカーレット」(20年)と出演経験はあったが、ヒロイン役は違うという。

黒島 スケジュールも“暢子、暢子、暢子”ばかりで(笑い)。ただそんなに大変だとは感じていません。みんな一緒に頑張っていますし、徐々に団結力が高まっていく感じはおもしろいですね。大変なことを上回るものもあるので、楽しくやっています。

「ちむどんどん」は、沖縄・北部のやんばる地域で生まれ育った4きょうだいの、72年の本土復帰からの歩みを描く50年の物語だ。次女の暢子は、料理人を目指す役柄。普段から料理はするというが、より料理人を演じるべく特訓もしており、ナイフを使ったにんにくの皮むきでシェフらしい動きを習得したという。そして、暢子は食いしん坊。豪快な食事シーンも話題になりそうだ。

黒島 おいしいものをおいしく食べるということは、遠慮せずにやろうと思っています。食べるシーンも多いですが、現場に入ると頭を使うので、すぐおなかがすいちゃうので(苦笑い)。食べることって大事だなって思います!

そして暢子は元気いっぱいなキャラクター。黒島自身もスポーツ少女だった。

黒島 元気なキャラはすごく楽しいです。おいしいものが大好きで、運動が得意で…。暢子とだいたい一緒かもしれないですね(笑い)。

撮影が進むにつれて、“きょうだい仲”も深まっているという。長男の賢秀を竜星涼(29)、長女の良子を川口春奈(27)、三女の歌子を上白石萌歌(22)が務める。

黒島 4人でとても仲良くなりました! 沖縄ロケは11~12月くらいだったんですけど、撮影が早く終わればみんなでおしゃべりしたり、4人の距離はグッと縮まりました。東京に戻ってからの撮影でも、4人そろうとホッとするんですよね。最近は電話のシーンしかなくて、それが寂しくて…。たまに会えると、それがすごいうれしくて、家族のような気持ちになっています! この4人がきょうだい役ですごく良かったです。

また母の優子役は、同じ沖縄出身の仲間由紀恵(42)だ。

黒島 共同売店のシーンでは、実際になじみのあったスーパーとか、菓子パンだったりとか、食べ物が並んでいるので、「こんなのあったね!」と言い合ったりしています。懐かしく思ったり、「仲間さんも一緒なんだ!」ってうれしく思いました。やっぱり沖縄でロケしていると、「○○がおいしいらしいよ」とか、食べ物の話になります(笑い)。

「ちむどんどん」は、沖縄の言葉で、前向きで肯定感に満ちた心がワクワクするという意。まさに視聴者の朝を“ちむどんどん”させる日々がいよいよやって来る。

黒島 地元沖縄が舞台の話を、朝ドラでできて、さらにヒロインで…。その3つが合わさったことが特別なことなのかなと思います。ターニングポイントというか、私の中でも何かが変わるだろうなという予感はあります。

◆黒島結菜(くろしま・ゆいな)1997年(平9)3月15日生まれ、沖縄県生まれ。11年に沖縄企業のイメージガールオーディションに選出され活動開始。13年にNTTドコモのCMで注目される。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」「いだてん~東京オリムピック噺~」、連続テレビ小説「マッサン」「スカーレット」や、日本テレビ系「時をかける少女」など出演多数。映画も「カツベン!」など。20年に日本アカデミー賞新人俳優賞。映画「鋼の錬金術師 完結編」(5月20日&6月24日公開)に出演。162センチ。血液型A。