BTSがバイデン大統領と歴史的会談「重要な問題を話し合えることは光栄」憎悪犯罪撲滅呼びかけ

米ホワイトハウスのブリーフィングルームで反アジアの憎悪犯罪撲滅を呼び掛けたBTSのメンバー(ロイター)

世界的人気を誇る音楽グループBTSのメンバー7人が米国時間の5月31日(日本時間6月1日)、米ワシントンDCのホワイトハウスでバイデン大統領と会談した。

会談に先立ち7人は黒のスーツ、ネクタイを着用してホワイトハウスのブリーフィングルームに姿を見せた。新型コロナウイルス感染拡大で露呈したアジア系に対する根強い差別への懸念や、多様性の大切さを訴え、憎悪犯罪(ヘイトクライム)撲滅を呼びかけた。

人気メンバーのV(愛称テテ)は「今日、1人1人が意味のある存在として、相互理解を深めるために、新たな1歩を踏み出しました」と歴史的な日を迎えた心境を語った。SUGAは人種差別を乗り越えるための持論を展開。「違いを認めることから公平・平等というものが始まると思います」と力説した。

リーダーのRMは「アジア系へのヘイトクライムや多様性という重要な問題を話し合えることは、とても光栄だ」と語った。海外アーティストのホワイトハウス訪問は異例中の異例。バイデン大統領との面会は非公開だったが、バイデン大統領は公式ツイッターで「お会いできて良かったです。あなた方が取り組んでいるすべての行動に感謝します」とコメント。その上で「近いうちにもっと多くの会話を共有できることを楽しみにしています」と結び、今回の会談の続きがあることを示唆した。

BTSは18年と21年にもニューヨークの国連本部で演説している。18年は気候変動、21年は新型コロナウイルスのワクチン接種について呼びかけており、いずれも世界全体が抱える問題点に注意喚起、前向きなメッセージを送る役割を果たしている。

○…ホワイトハウスの記者席はもともと49席しか用意されていないが、この日は日米韓をはじめ世界各国から報道陣100人以上が殺到。多くの記者が仕事を忘れてスマホのカメラで7人の歴史的な姿を撮影した。ホワイトハウスのYouTube公式チャンネルでも生中継され、通常の30倍にあたる31万人以上が視聴された。会場外にもアーミー(BTSファンの呼称)が殺到。ファンの1人は「今回の会談でアジアン・ヘイトについて大きな関心を持たれると確信しています」と影響力の大きさを語った。

◆BTS(防弾少年団) 13年6月韓国デビュー。14年6月「NO MORE DREAM」で日本デビュー。17年10月には京セラドーム大阪で初のドーム公演。18年9月には国連でスピーチし、20年1月の「第62回グラミー賞」では韓国アーティストとして初パフォーマンスした。メンバーはリーダーのRM(27)、JUNGKOOK(24)V(26)J-HOPE(28)SUGA(29)JIN(29)JIMIN(26)。所属事務所「HYBE」の20年時価総額は一時11兆8800億ウォン(当時約1兆1167億円)に達した。