合計204歳ニッポン放送レジェンドアナ3人 高嶋ひでたけ、上柳昌彦、松本秀夫はまだまだ元気

トークライブショー「らじお de Show」を開いたG3sの左から上柳昌彦アナ、高嶋ひでたけアナ、松本秀夫アナ(東京・大田文化の森ホール)

ニッポン放送のレジェンドパーソナリティー、高嶋ひでたけ(80)上柳昌彦(64)松本秀夫(60)が24日、東京・大田文化の森ホールで、250人を集めてトークライブショー「らじお de Show」を開いた。

3人は合計204歳。“ラジオのグレートな3人”という意味のユニット「G3s(ジーサンズ)」を結成。

高嶋アナは1965年(昭40)にニッポン放送入社。スポーツ実況、深夜放送DJ、バラエティーで活躍。90年(平2)に48歳でフリーになったが、今も「高嶋ひでたけのオールナイトニッポン月イチ」「高嶋ひでたけ元気の現場」のパーソナリティーを務めている。

上柳アナは81年入社。「オールナイトニッポン」や音楽番組のパーソナリティーを務め、17年の定年後も系列の制作会社ミックスゾーンに籍を置き、現在は平日朝の「上柳昌彦 あさぼらけ」と「笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ」を担当している。

松本アナは85年入社。「ショウアップナイター」実況が1000試合を超えるプロ野球実況のスペシャリスト。17年に55歳で早期退職後もニッポン放送の契約アナウンサーとして活躍。「劇団チェンジアップ」を旗揚げしたり、釣り師としても知られている。

今回のトークショーは最年長の高嶋アナが後輩の2人に声を掛けて実現した。

3人そろってステージに登場した後は、1人ずつトーク。トップバッターは現在、平日の早朝4時半から「上柳昌彦 あさぼらけ」のパーソナリティーを務める“上ちゃん”こと上柳アナが登場。加齢とともに間違えることが多くなったことを明かした。「午前3時起きでニッポン放送のスタジオに入って、トイレにいっておしっこをしようとしたらパンツを後ろ前にはいていた。個室に入ってズボンとパンツを脱いでフルチンになって履き替えようとしたら、よろめいえてゴツンと頭をぶつけた」と笑わせた。

81年にニッポン放送に入社後は、高嶋アナやタモリ(76)の生放送のリポートを担当した。「つまらないリポートをすると、すぐ終わらせられちゃう。高嶋さんやタモリさんに、いかに関心を持ってもらうか訓練を積ませてもらいました」と振り返った。

「『あさぼらけ』の時間は午前4時半から午前6時まで。とんでもない時間ですよね(笑い)。今の季節は、だんだん明けてくる心地よい時間を(聴取者の)皆さんと共有させていただいています」と話した。

2番手の高嶋アナは「80歳になりました。ヨレヨレのじいさんを想像していましたが、意外に元気です(笑い)」。長く現役を続けるコツを「とにかく、よく歩くこと。これからも、やっぱりしゃべっていたい。会社(ニッポン放送)は辞めてほしいと思っているかもしれないけど。それでも『はい、そうですか』ではダメ。70代はとにかく世の中に反抗して、自由に生きろ。そうすれば栄光の80代が待っている」と話した。

トリの松本アナは「大先輩と一緒のステージで光栄です。高嶋さんは、中学、高校時代に『大入りダイヤル まだ宵の口』を聞いていたのが懐かしい」と、この日が71歳の誕生日だった観覧の女性に向かって『まだ宵の口』のテーマ曲だった「誕生日おめでとう」を熱唱した。

上柳アナとは14、15年にプロ野球ナイターオフに放送されていた「今夜もオトパラ!」で共演。「上柳さんは本番前にしっかり打ち合わせして、本番じゃ違うことをする(笑い)」。そして「番組が終わって2人で東銀座、京橋の方まで歩いていって、角打ち(酒屋の立ち飲み)で飲んで、最後にそばで締めた。名司会者の玉置宏さんが『名司会とは、いい放送だったと言われて、今日の司会は誰だっけと言われる』と聞いたことを教えてもらった」と振り返った。

現在はスポーツ紙上で釣り師としても知られる松本アナだが、本業はプロ野球実況。「スポーツアナには旬というものがある。僕が実況を始めた時には、大先輩の深澤弘アナが50歳、枇杷阪明アナが54歳で、こんなじいさんがしゃべってるんだと思いましたが、僕が60歳になってしまいました(笑い)。今でも宮田統樹アナは80歳で3時間の実況を続けている。このすごさは、もっと知られていい」と話した。

「僕は旬はすぎてるかもしれないけど、スポーツアナは経験と蓄積。若いアナはよく声が出てうらやましいと思うけど、解説者との掛け合いは、まだ甘いなと思う時がある(笑い)」。そして、新型コロナウイルスによる入場制限がなくなった神宮球場の大入り袋を披露して「いつかは東京ドームで大入り袋が出る3人のライブをやりたい」と笑った。

そして、再びステージ上に3人そろって“前立腺談議”。高嶋アナは「ちょっと肥大気味」。松本アナは「大丈夫だけど、脱腸をやったことがある」。上柳アナは「僕は前立腺がんになって手術で取った」。この日のためにレコーディングしたオリジナル曲「絶体絶命のエレジー」を披露して、前立腺肥大に悩まされる中年男性の悲哀をコミカルに歌い上げた。間奏では謎の振り付けも披露。

尿意にせかされトイレに駆け込んだ男性の危機一髪を、松本アナが「滑り込み!」「セーフ!」とリアルに実況中継した。

最後はテーマ曲「らじお de Show」を熱唱。高嶋アナは「精いっぱい歌ってうれしかった。今日、満足してくれた方は、次の11月も来てください。新曲を用意しています」と話した。

次は11月11日に東京・亀戸文化センターで開催される。

◆高嶋(たかしま)ひでたけ 1942年(昭17)4月17日、神奈川・横須賀生まれ。明大政経学部を卒業して65年にニッポン放送入社。スポーツ、バラエティーを担当して、「オールナイトニッポン」「大入りダイヤルまだ宵の口」「高嶋ひでたけのお早よう!中年探偵団」などのパーソナリティーを務める。90年(平2)年10月にフリー。血液型B。

◆上柳昌彦(うえやなぎ・まさひこ)1957年(昭32)8月1日、大阪・大東市生まれ。立大法学部を卒業して81年にニッポン放送入社。「オールナイトニッポン」「上柳昌彦の花の係長 ヨッ!お疲れさん」などのパーソナリティーを務める。17年8月に定年後は、ニッポン放送系列の制作会社に籍を置いている。血液型B。

◆松本秀夫(まつもと・ひでお)1961年(昭36)7月22日、東京都生まれ。早大政経学部を卒業して85年にニッポン放送入社。ポロ野球。競馬の実況アナウンサーを務める。現在は「ショウアップナイター」の実況。莉ポータオを務める。血液型AB。