TBS系時代劇ドラマ「水戸黄門」で3代目水戸光圀役を演じた、俳優の佐野浅夫さんが6月28日に老衰で亡くなったことが4日、分かった。96歳だった。同日、所属事務所が発表した。家族のみで密葬を執り行った。関係者によると、5月に肺炎を患って20日間、入院。6月初旬に体調が好転し、自身も京都市内の自宅に帰りたいと希望して退院も、同28日に体調が急変。妻にみとられて、眠るようになくなったという。

佐野さんは、93年から00まで「水戸黄門」で3代目水戸光圀役を演じた。スタートする際は「民衆の苦しみを分かり、ともに泣く黄門様です」と“泣きの黄門”を宣言。「水戸黄門」卒業後は、ドラマのゲスト出演など単発の仕事を続けていたが、80歳を越えたこともあり06年を最後に一線から退いた。晩年はライフワークの童話や民話などを調べて過ごしていたという。