小堺一機「あ、このことか、大将が言ってたのは」後で気づく“欽ちゃん流”の指導/連載10

インタビューに答える小堺一機(撮影・丹羽敏通)

タレント小堺一機(66)が、24日に初日を迎える、俳優でお笑いコンビあさりどの川本成(48)が主宰する劇団「時速246億」の舞台「バック・トゥ・ザ・ホーム・ファイナル」(東京・新宿「シアターサンモール」)に出演する。

2016年(平28)に初演で再演、続編、そして配信で上演された人気シリーズのファイナル。師匠・萩本欽一(81)の欽ちゃんファミリーの弟弟子の川本のラブコールに応えた。【小谷野俊哉】

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直接的な言葉ではなく、あとになって気づく萩本の教えがたくさんあった。

小堺「前にも言ったけど、僕も『ライオンのいたただきます』が始まってから、その10年前に教わっていたことだったんだって思うことがいっぱいありました。『客の思ってることを言えばいいんだ』とかね。大将に『僕、お客さんに好かれてんでしょうか』って聞いたら、『お前は、まだ好かれる、嫌われるの前。信用されてない』って。『お前、あがってませんってやってるけど、あがってんのバレてんだよ』って言うんで、『あがっちゃった』ってやったら数字がよくなった。あ、これだと思って、何もしなきゃよかったんだと。本当にそうだよね。あ、このことか、大将が言ってたのはっていうことがたくさんあるんです」

川本「ほんと、ジャッキー・チェンの『酔拳』みたいですよね。あのよく分からないこと、やらせるんですよね。それで『教えてくれ』って言うと、『え、もう全部教えたけど』ってなるから」

小堺「亡くなった樹木希林さんが、黒木華さんと撮った『日々是好日』っていう映画がある。お茶の作法の時に、『なんで、こんなことするんですか』『なんでって分からないけど、やって』と。ある日、スッとできるようになる。『ほら、できるようになったでしょう。もう教えてるでしょう』って言う。日本のっていうか、アジアの教え方だよね」

川本「お寺とか、そうですね」

小堺「アメリカとかだと順序立てて、ちゃんとこうやって、こうやって、こうやっていくんだっていう。なんか、あと力をつけっていうことをやる。日本は違う。僕、関根(勤)さんと一緒に、番組で真剣で藁(わら)を切らせてもらったことがある。『小堺さん、あの地球には重力ってものがあるので、腕の力はいりません』と。切られる宇宙にいるから切られるんだよ。だから入っちゃうと。離れるから切られるからという世界」

川本「ムツゴロウ(動物学者の畑正憲)さん、言ってましたね。『クマにかまれたら、手を突っ込め』と(笑い)」

小堺「ラジオの『コサキン』にも来てくれて、そしたら手にいっぱい傷があるんだよ(笑い)。『かまれたら、こうやって手を突っ込め』って。肝っ玉すわってなきゃ無理でしょ、パニックになる。そんなこと、出来ませんって。平気な人って『出来るでしょ』って言うんですけど、出来ませんから」

教えを強いるのではなく、後に教えだったと気づく“欽ちゃん流”。24日からの舞台で、小堺と川本が見せてくれるはずだ。(終わり)

 

◆小堺一機(こさかい・かずき)1956年(昭31)1月3日、千葉県生まれ。77年、TBS系「ぎんざNOW!」の素人コメディアン道場で優勝。専大卒業後、勝アカデミーを経て、80年浅井企画。82年テレビ朝日系「欽ちゃんのどこまでやるの!」での関根勤とのコンビ「クロ子とグレ子」でブレーク。84年10月からフジテレビ系のトークバラエティー「ライオンのいただきます」の司会に抜てきされ、16年(平28)3月の「ライオンのごきげんよう」終了まで31年半務めた。現在、BSJapanext「アプリで生判定!地域創生プレゼンバトル」、J:COMチャンネル「ジモトに乾杯!居酒屋小堺クン」、JFN「おうちで~CINEMA~」など。バラエティー、ドラマ、舞台、ラジオなど幅広く活躍。165センチ。血液型A。

◆川本成(かわもと・なる)1974年(昭49)7月13日、鳥取県生まれ。91年(平3)4月、萩本欽一主宰「欽ちゃん劇団1期生」合格。94年に堀口文宏と「あさりど」結成。94年から3年間、9代目いいとも青年隊としてフジテレビ系「笑っていいとも」出演。07年から劇団「時速246」を主宰、10年に「時速246億」に改名。16年舞台「バック・トゥ・ザ・ホーム」主演。18年舞台「バック・トゥ・ザ・ホーム2018」「バック・トゥ・ザ・ホーム2」。20年配信で舞台「バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ」。趣味は楽器いじり、古着収集、プロレス。168センチ、血液型O。