ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記が8日、ロシア本土と併合された南部クリミア半島をつなぐ橋が爆発する映像と共に米女優マリリン・モンローが歌う「ハッピー・バースデー・ミスター・プレジデント」の動画をSNSに投稿し、7日に70歳となったプーチン大統領に皮肉を込めた誕生日メッセージを贈った。
モンローが歌うバースデーソングは、1962年に当時のケネディ米大統領の45歳の誕生日を祝う祝賀会で大統領にささげたもので、世界一有名な「ハッピー・バースデー」ソングとして白黒の動画が残されている。
ロシア本土とクリミア半島を結ぶ唯一の交通手段である全長19キロに及ぶクリミア大橋では、8日早朝に火災が起きて橋の一部が崩落した。トラックが炎上し、近くを走っていた燃料輸送列車に引火したと伝えられており、3人が死亡している。同書記は「おはよう、ウクライナ!」のキャプションをつけ、この燃える橋の映像の隣にモンローが「ハッピー・バースデー・ミスター・プレジデント」と歌う映像を共有し、ビデオの再生回数は米国時間8日夜の時点で3500万回を超えている。
モンローがこの歌を大統領にささげた5カ月後に、米国とソ連の間で核戦争の危機が最高潮に達した「キューバ危機」が起きている。バイデン大統領は6日に「キューバ危機以来、アルマゲドンが起きる可能性に直面したことはなかった」と述べていた。
爆発はウクライナによる攻撃かどうかは明らかにはなっておらず、プーチン大統領が原因究明を支持するなど緊張が高まっている。そんな中、ウクライナ軍の高官はニューヨーク・タイムズ紙に「プーチンは喜ぶべきだ。誰もが誕生日にこんなに高価なプレゼントをもらえるわけではないから」と皮肉り、ポドリャク大統領府顧問もツイッターで「(爆発は)始まりにすぎない。違法な物は全て破壊する必要がある」と投稿。ゼレンスキー大統領は爆発については言及していないが、ウクライナ国内ではロシアが戦略的に重要とする橋の崩落に歓喜の声が上がっている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)