13代目市川團十郎白猿襲名を控える市川海老蔵(44)、海老蔵の長男で8代目市川新之助として初舞台を踏む堀越勸玄君(9)が22日、千葉・成田山新勝寺で、襲名奉告参拝を行った。夜には海老蔵、長女市川ぼたん(11)、勸玄君は、奉納歌舞伎「雪月花三景 仲国」を披露、海老蔵、勸玄の名前での最後の舞台をつとめた。
奉納歌舞伎の前には親子3人で取材に応じた。
海老蔵の名前で務める最後の舞台を前に、海老蔵は、パリ・オペラ座などでの海外公演や、歌舞伎十八番の復活、新歌舞伎十八番の復活してきたことを振り返り、04年の海老蔵襲名や、10年には小林麻央さんとの結婚奉告に成田山を訪れたことにも触れた。
海老蔵は「海老蔵襲名の時には父も横にいてくれまして、その父とも別れ、妻と結婚奉告にも来ましたが、妻も旅立ってしまいました。さまざまな経験をしました」とした上で、「(坂東)三津五郎のおにいさんが襲名披露の口上で『海老という生き物は何回も脱皮して大きくなる』とおっしゃった。自分では脱皮できたかどうか、成長できたか分かりませんが、精いっぱいその時代を生きたのではないかと思います」と話した。
襲名へ向け「コロナ禍の中で襲名することの意義をあらためて感じています。大変という字は大きく変わると書きますから、大きく変われるチャンスをちょうだいできるのかなと思います」と話した。
勸玄君は、新之助を名乗ることへの心の準備は? と聞かれ「まだできていません」と答えたが「成田山で踊りを踊るのは初めてなので頑張りたい」。ぼたんは、お練りを振り返り「たくさんの温かい言葉がうれしかったです。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。
この日、海老蔵親子3人は特別列車の團十郎号で入山。人力車に乗って参道でお練りを行った。「13代目!」「成田屋!」の掛け声の中、本堂前では到着歓迎式が行われた。
あいさつで海老蔵は、襲名時のお練りに触れ「18年前もお練りをさせていただき、その折は父も一緒に歩きました。記憶が走馬灯のようによみがえって少し胸が熱くなり、麻央と結婚した折も結婚奉告に、こちらの方におじゃまさせていただきました」と感慨深そうに語った。勸玄君は「市川新之助として頑張りたいので、どうぞよろしくお願いします」とあいさつし、大きな拍手を受けた。
團十郎家と成田山新勝寺のつながりは初代までさかのぼる。
31日、11月1日の特別公演をもって13代目市川團十郎白猿を襲名する。襲名披露公演は「十一月吉例顔見世大歌舞伎」(11月7~28日)、「十二月大歌舞伎」(12月5~26日)の2カ月にわたり開催される。いずれも東京・歌舞伎座。