23年後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」の脚本を担当する人気脚本家の、足立紳監督(49)の新作映画「雑魚どもよ 大志を抱け」(23年3月24日公開)が26日、都内で開催中の東京国際映画祭でワールドプレミア上映された。
質疑応答を行った同監督は、映画初出演&主演となった、関西ジャニーズJr.内のグループ「Boys be」の池川侑希弥(13)について「人間的な素直さ、真っさらな感じが、とてもまぶしいなと感じたのが印象的」と評価した。
質疑応答の中で、観客から池川の第一印象を問う質問が出た。足立監督は「オーディションの場で、何人か子どもがいる中で会った。今、ジャニーズJr.としてバックで歌ったり踊ったりしていますけど(当時)そういうことをやっていたかどうか分からない、レッスンに通っている状態。作文を書いてもらったりとかオーディションを他に受けている人と、小説を読んでどうだった? 小学校の生活はどう? とか話してもらった」と当時の状況を説明。その上で「言葉は少ないんですけど、自分が実感を持てているようなことだけ、話しているような気がして。良いことを言おうとはしているんでしょうけど、借り物でない言葉で一生懸命、しゃべっている感じ」と語った。
「雑魚どもよ 大志を抱け」は、足立監督の17年の小説「弱虫日記」が原作。1988年(昭63)の田舎町を舞台に、池川演じる仲間たちとのバカな遊びに夢中な12歳の瞬や、家庭環境やイジメなど悩みを抱えて懸命にもがく親友ら、少年を描いた。19年には、市山尚三プログラミング・ディレクターが00年に創設した東京フィルメックスで、シナリオ賞の準グランプリに選ばれた。市山氏は21年から東京国際映画祭に戻り、両映画祭は連携しており、同氏は「良い作品で楽しませて頂いた。あの時も良かったけれど、スケールアップしてビックリする程、良くなった」と、たたえた。
足立監督が今作の脚本を書いたのは20年前で、最初に見せたのは師匠の相米慎二監督だという。足立監督は、観客から相米監督への思いを聞かれると「相米さんを目指すとか、そんな大それたことは考えていない」と笑みを浮かべた。その上で「実はシナリオの原型となるものを初めて読んで頂いたのは相米さん。この映画の最初の20分は、ストーリーもなく、子どもたちが延々とイタズラを繰り返す20分…それが2時間続くシナリオだったんですが、初めて褒められて有頂天になった。俺も、もしかしたらシナリオ書いて、いけるかも知れないと…少しだけそういう思いになった」と振り返った。
「雑魚どもよ 大志を抱け」には、相米監督の83年の映画「ションベン・ライダー」でデビューした永瀬正敏(56)が瞬の親友・隆造の親役で出演している。