多国籍5人組ガールズグループ、LE SSERAFIM(ル セラフィム)が10月17日に発売した、2枚目のミニアルバム「ANTIFRAGILE」(アンチフラジャイル)が好調だ。
まだ日本デビューを果たしていないが、同31日付オリコン週間アルバムランキングでは、自身初の1位を獲得した。韓国のアルバム販売量集計サイト「HANTEOチャート」では、発売1週間で計56万7673枚が販売されたという。これは5月のデビューミニアルバム「FEARLESS」と比べ約2倍の販売量だ。
今年韓国でデビューした男女アイドルグループが発売したアルバムの中で、最も高い初動記録を立てて圧倒的な存在感を誇っている。同14日には、東京・有明アリーナで開催された世界最大級のKカルチャ-フェスティバル「KCON 2022 JAPAN」で、日本のライブイベントに初出演したが、パフォーマンスも素晴らしいものだった。
今やK-POPは、若い女性らを中心に日本でも熱狂的なファンが多い。多くの女性が「憧れ」「かっこいい」という目線で彼女たちを応援している。確かにLE SSERAFIMも女性が憧れるような美貌やスタイルも持っているが、筆者がLE SSERAFIMの強みと感じているのは、楽曲に込められた思いや、メンバーの積極的な楽曲制作への参加だ。
今や韓国ではガールズグループが次々にデビューし”戦国時代”とも言われている。多くのグループが異なるコンセプトで、独自の強みやカラーを出そうと模索している。その中でLE SSERAFIMは、メンバーやチームが楽曲についてとことん話し合い、自分たちの思いを素直に楽曲に昇華させている。
5月の「FEARLESS」は、揺らぐことなく前に進むグループの力強い姿を盛り込んだ。IZ*ONE出身のSAKURAやKIM CHAEWONがいることもあり、デビュー前から多くの期待や注目を集めた。すると楽曲には、「過去にこだわらず揺らぐことなく前に進もう」というストーリーが込められ、デビューを準備しながら感じた率直な感情と気持ちを歌詞に反映した。また、収録曲「Blue Flame」の作詞には、リーダーのKIM CHAEWONと、HUH YUNJINも参加した。
今回発売したミニアルバムのタイトル曲「ANTI-」には、困難な時間も成長のための刺激として受け入れ、これによって強くなるというメッセージが込められた。歌詞には「忘れないで、私が置いてきたtoe shoes」「無視しないで、私が歩んできたキャリア」という趣旨のメッセージが込められており、約15年バレエに励んだKAZUHAや、SAKURA、KIM CHAEWONの姿と重なる。ミュージックビデオは隕石衝突をメインテーマとし、打つほど強くなるという「ANTIFRAGILE」の意味を視覚的にも表現した。収録曲「Good Parts」には、SAKURA、HUH YUNJINが楽曲製作に参加した。
自分たちの内に秘めた思いを、楽曲を通して伝える。自分の考えを話すことは恥ずかしいこととも思われがちだが、それでも素直に打ち明ける。その姿に胸を打たれ、ありのままの姿を応援したいと思う人がいるはずだ。
パフォーマンスするメンバーは、楽曲に込められた思いを誰よりも理解しているため、よりいい舞台を披露できる。それもそのはず、他人ではなく自分たちの物語だから。多くのガールズグループが誕生し混戦模様だが、彼女たちの楽曲は、彼女たちにしか歌えないのではないか。【佐藤勝亮】