<第35回東京国際映画祭クロージングセレモニー>◇2日◇東京国際フォーラム
コンペティション部門審査委員を務めた韓国の俳優シム・ウンギョン(28)が、授賞式後の国際審査員会見に出席。その中でクロージングセレモニーで登壇した際、プレゼンターとして最優秀男・女優賞を発表する前に、韓国の首都ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)の路地で29日夜に発生した事故の犠牲者を追悼した真意を語った。
シムは登壇時から目に涙をため、視線を前後左右に動かし、ほほを何度も膨らませるなど苦しみ、悲しみをこらえているようすだった。その中、質疑応答で「ここにいるのも、つらいと思うが、どういう思いでプレゼンターとして発表前に追悼の思いを口にしたのか?」と質問が出た。シムは通訳を介してハングルで「まずは質問いただき、ありがとうございます」と謝辞を口にした。
その上で「この話をすると雰囲気が重くなってしまうかも知れませんが、東京国際映画祭の期間中に大変な惨事が起きました。ニュースが流れ、眠れない日々を送っています」と、梨泰院の事故発生後の自身の心境を吐露。「亡くなった方、ケガをした方の大半が10~20代…表現できない悲しい気持ちで胸がいっぱいで、まずは故人の冥福を祈りたいと思いました」と檀上で追悼のメッセージを発した理由を明かした。
そして「常々、自分の立場で何が出来るかを考えています。今は非常に悲しいけれども、ここで、また立ち上がり、、前に行き、物事が良くなるように進むべき…それが映画の力」と、自らに言い聞かせるように語った。さらに「大変なこと、つらいことがあっての進んでいかなければと、東京国際映画祭の期間中、切実に思いました」とも語った。
ソウル生まれのシムは、クロージングセレモニーの檀上で「こんばんは。シム・ウンギョンです」と日本語であいさつ。その上で「まず、受賞者の発表の前に、10月29日に発生した梨泰院の雑踏事故に、心から哀悼の意を表します。謹んで故人の、ご冥福をお祈り致します」と、日本語で追悼のメッセージを送った。その上で受賞者を発表していた。