園子温監督「ステルス復帰報道は極めて不正確」「謝罪せよ」も名誉毀損 自身の性加害報道も言及

園子温監督(21年12月撮影)

園子温監督(60)が9日までに自身の公式サイトを更新。一部で、12月9日公開の映画「もしかして、ヒューヒュー」(安川徳寛監督)に「山本孝之」の名で脚本に参加して復帰、などと報じられた件について、文書を発表し「私があたかも脚本を務めていることを隠してステルス復帰するかのように報道されている、今回の報道内容は極めて不正確だと考えております」と反論した。

園監督は「この作品は、文化庁の『ARTS for the future! 事業』(AFFといいます。)により助成金を受けたものです。助成金の申請時点では、私がこの作品の監督を務めることを予定しておりました」と説明。その上で「その後、安川徳寛氏が監督を務めることとなり、監督変更の件は、撮影開始前の昨年11月の時点で、AFFの担当事務局に変更連絡を出しております」と監督変更の経緯をつづった。

その上で「また、この脚本につきまして、私が原案を作成したのは事実ですが、それをもとに監督を務める安川氏が書き上げたものになります」と、あくまで自らは原案の立場だと強調。「私が脚本として実名ではなく山本孝之というペンネームを使用したのは、上記のとおり安川氏との共作であり私が単独で作成したものではないこと、さらに脚本として『園子温』という名が公表されることで、作品に他の園作品と同様の色がつくことを避け純粋に作品を演技を楽しんでもらいたいという思いからです」と説明した。

また「この作品は、今年の4月に週刊女性の掲載がなされる以前の、2021年12月に撮影されたものです」と説明。4月4日の「週刊女性PRIME」及び同5日発売の「週刊女性」が、複数の出演女優に性行為を迫ったり、性行為に応じれば仕事を与えるなどと説明し、行為に及んだなどと報じられる以前に撮影した作品だと説明。その上で「AFFから助成金を受けた映画につきましては、2022年中に一度上映しなくてはならないというルールがあるため」12月に上映すると説明した。

その上で、自身の性加害報道についても言及。「記事の内容が事実でないことを前提として、現在係争中の状況であり、今後裁判の中で真実を明らかにしたいと述べております。にもかかわらず、『禊がすんだとは思えない』『多くの女優が泣いてきたのは事実』『謝罪をして過去の精算をすべき』などと、あたかも週刊女性の記事の内容が事実であるかのような前提で話題として蒸し返していることは、私の名誉を不当に毀損(きそん)するものであると考えております」と批判した。