映画「海街diary」などで知られる是枝裕和監督(60)が10日、都内でSmartHR主催「WORK DESIGN AWARD 2022」の授賞式に出席した。
日本の働きやすさをアップデートした取り組みを表彰。是枝監督はパーソン部門賞を受賞した。日本映画界の労働環境改善を求める「日本版CNC設立を求める会」の設立を始めとした活動が評価された。
是枝監督は「今回評価していただいた取り組みは、まだ何も実績があるわけではありません。今回の評価を励みに来年以降の活動につなげていこうと思います。若い世代が働くことに不安をいだかないように、そのあたりも少しでも役立てば。もちろんハラスメントが起きた現場を告発して、きちんと改善していこうとも思う。みんなで情報を共有して、先に進んでいこうと思う」と話した。
スペシャルプレゼンターとして、とんねるず木梨憲武(60)と俳優伊藤淳史(38)が出席。木梨は「是枝監督の次の作品は、僕と伊藤君で撮ることが楽屋で話していて決まりました……と話していますが(笑い)」とボケた。
伊藤は「どこの業界でも言えることだと思うのですが、映画の業界は1分間の尺を作るために何時間もかけます。僕ら出る方は結構気を使われていますが、大変な思いをしているスタッフが『守られているんだ』と感じてくれれば。世界の是枝監督が声をあげることで実現につながれば」と話した。
是枝監督は「僕が、この業界に入った時はハラスメントという言葉もなくて、怒鳴ったり蹴られたりすることが日常だった。ただ、それに違和感を感じていて、自分が上になったらなくそうと思っていた。いいものを作るには粘ることも大切だけど、そこを変えていかないと人材不足になって技術や哲学が継承されなくなってしまうと思う。それが、きっかけとなりました。監督同士も別々に活動していましたが、2年前に集まって勉強会をやったんですが、楽しいですね(笑い)。監督というのは孤独な商売で、同業者で集まることが少ない。率直な感想、仲間が出来ました」と話した。
60歳、還暦を迎えた自身の働き方のアップデートについては「ここで話すべきかはわからないが、僕自身は長時間働くことにストレスを感じない。遊びが仕事になってしまったので。だから8時間でスタッフを帰して、別の仕事をするようにしています」と話した。
グランプリは学校法人新渡戸文化学園の「ダイバーシティあふれる未来の学校づくり~二刀流教員×学外人材×旅する学校~」
が受賞した。日本の教員志望者が毎年過去最低を更新し続けている状況で、副業を持つ「二刀流教員」の導入、学外社会人の参画、スタディーツアーなどを開始した。