今年のお笑いグランプリ「Be-1グランプリ」で優勝した漫談家の街裏ぴんく(37)が12日、都内で、独演会「東幻京」を開催した。放送作家の鈴木おさむ氏をはじめ、笑福亭鶴瓶、カズレーザーが絶賛したこともありチケットは完売。上京から10年、ブレークの兆しがみえてきた。
B129-W129-H112センチ、体重110キロの巨体。自作の架空話を本当にあったかのように熱い情熱で展開する、大うそつきの漫談家だ。
大阪府出身。「中田ダイマルラケット師匠のうその話で展開するお笑いにあこがれ、ダウンタウンさんのウソトークが大好きでした」と、大学時代に漫才コンビ「裏ブラウン」を結成。大阪で活動するも売れず、12年に上京した。芸名はコンビ名を元に「別の色にしようと思い、ピンクが思い付き、でも裏ピンクだと、思いっきりそっち方面なので、街裏ぴんくに落ち着きました」。
体験談という体での設定でのストーリーを語るが、そこにはファンタジックなこだわりがあり、なんともいえないマニアックな笑いを誘う。上京後は浅草リトルシアターの舞台に立ち、ひたすら話芸を磨いてきたという。「何をやっても受けないので、がむしゃらに話芸を身につけようと思いました。4~5年は本当に必死にやってきました」。
19年にR-1ぐらんぷりで準決勝まで進みブレークのきっかけをつかむが、翌20年からコロナ禍に見舞われライブなどは困難に。さらに21年から、R-1は規定が変わり芸歴10年以上は出場できなくなった。それでも、鶴瓶らの後押しで名前が売れ、芸歴11年目以上のお笑いグランプリ、Be-1で優勝を勝ち取った。
同グランプリの賞金は50万円だったが、生活のために現在もコンビニでアルバイトをしている。「まだ生活はできません。でも、街中で拾った言葉や人びとの会話をメモってネタを作るので、コンビニは絶好の場所でもあるんです」。話芸の実力は折り紙付きで、約2時間にわたりノンストップの漫談もこなす。
本人はアドリブに弱く、ひな壇芸人として力量を発揮できないと認識する。それでも「いじってもらえれば、大丈夫なんですけどね。これから克服していきたいですね」。もっともラジオなどの仕事も増え「ネタ番組をラジオでやりたいですね。漫談と親和性のあるメディアだと思っています」。