NHK朝ドラ「舞いあがれ!」山崎紘菜「ヒロインを長い間追いかけられる」出演はひそかな目標

ヒロイン舞とともに航空学校で学ぶ矢野倫子を演じる山崎紘菜

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」は、福原遥演じるヒロイン岩倉舞が、空へのあこがれを具現化させようとする「航空学校編」が続く。舞と寮で同室の矢野倫子には、山崎紘菜(28)がふんしている。「帰国子女でおしゃれやメークが大好き」な設定。商社勤務から、男性優遇の職場への嫌悪から、女性機長を目指す設定だ。

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朝ドラへの出演は「ずっとひそかな目標」だった。

山崎 (今作オファーは)その夢がかない、とてもうれしかった。朝ドラの魅力は、1人のヒロインの人生を長い間追いかけられるところ。倫子が舞ちゃんと一緒に過ごす航空学校での時間は、たった2年間なのですが、いろんなものがぎゅっと詰まった濃密な2年間。人生は、いろんな人との出会いの連続。自分が誰かの人生に関わったり、逆に誰かが自分の人生の中に飛び込んできたりすることは、奇跡の連続。とても尊いことと、あらためて気づかされました。

はっきりした物言いの役柄から「心」を感じる。

山崎 全く悪意はなくても、聞く人によってはちょっと「グサッ」ときてしまったりするのかも。心から相手のためを思っての言葉なんだろうと、台本を読んで思いましたが…。

視聴者に誤解されないよう、「大切に丁寧に」演じようと心がけてきた。

山崎 倫子の成長は、自分の職業と重なるところも。俳優業は、役に対して最後は自分1人で向き合わなければならないし、自分の人生は自分で設計していかなければならない。けれど、作品は絶対に1人では作れない。パイロットと俳優。職種は違えど、そういった部分は共通していると感じました。

それゆえ劇中、舞の存在は倫子にとっても大きいのだろうと考えた。では実際、収録現場でも、俳優同士、互いに影響を与え合う。

山崎 初日からみんな、すぐに打ち解けて仲良くなりました。全員それぞれ個性が違うので、この6人が集まってお芝居していると、いろんな化学反応が起きて楽しい。みんなとても頼もしいし、このメンバーでよかった。撮影に入る前にみんなで、航空学校の学生さんたちが実習を行う飛行機に乗せていただいたんです。初めてコックピットの窓から見た空が忘れられません。あの景色が見たくてパイロットを目指すのだろうなと思いました。

役作りで、実際の航空学校生徒から話を聞く機会があった。

山崎 とてつもなく高度な知識や技術が必要な職業であることは、重々わかったうえで現場に入ったつもりでしたが、想像を絶するぐらいにみなさん努力をして、たいへんな思いをしてパイロットになられているのだと知り、今まで以上にパイロットという職業に対して尊敬の念を強く抱きました。

自身も、役柄とともに成長も重ねていく。

山崎 空を飛ぶというのは、絶対にひとりではできません。パイロットを支えてくれるたくさんの方がいて、いろいろな人が関わり…。倫子はそれに気づいたことで、大きく成長します。さまざまな経験を重ねるごとに、成長していく彼女を見ていただければうれしいなと思います。また、このドラマで倫子や舞ちゃんの奮闘を見て、パイロットを志す女性が増えてくれたら、こんなにうれしいことはありません。