<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
俳優里見浩太朗(86)を、このほど行われたテレビ東京系新春ドラマスペシャル「ホリデイ~江戸の休日~」(6日放送)記者会見で取材した。
「時代劇で育った」という里見の時代劇に対する熱い思いを語る場面や、それを真剣に見つめる共演者たちの様子が印象的だった。
現役で活躍する86歳の大ベテランを、共演者の高嶋政伸(56)は「今回、里見さんが殺陣をご卒業なさる」と明かし「ちょっと寂しかった」と吐露した。
同ドラマは徳川家光の意外な「絵の才能」が江戸と令和をつなぐ、若き日の将軍と町娘の身分の差を超えた恋物語。
現代の鑑定人風な謎の老人、江戸時代の家光の教育係・大久保彦左衛門を演じた里見は「時代劇で育ちました。僕は中村錦之助さんの仕出し役で家光を演じたことがあり、神様が60年前の私とつなげてくれたような、そんな思いがします。試写室で見ているうちに涙が流れてきまして『あー年を取るとこういうことになるのか』と。多くの方に、同じ涙を流してもらいたいなと思います」と同局で7年ぶりの時代劇を熱く語っていた。
ドラマ放送後、SNS上では殺陣シーンに「永久保存版」「魅了された」「時代劇好きにはたまらない」「時代劇好きには巻き戻しばっかりしないといけないドラマ」などのコメントが多くあふれた。
新春ドラマにちなみ「2023年の抱負」を聞かれると「『ホリデイ』のような作品をすぐやりたい!」と即答していたが、「この年齢だから、大立ち回りは本当にこれで最後と思って精いっぱい頑張りました」とコメントしていた。
高嶋は里見の殺陣の現場を見学し「さやから刀を抜くとき、本当の刀を抜いているような重量感がある。それを見たときに戦慄(せんりつ)した。どうやったらこういう抜き方ができるんだろうと。その迫力はすさまじいものがありました」と絶賛した。
里見は「若い頃、ある先生から、刀は抜いたら斬るか斬られるかなんだと教わった。じゃあ、今から京都行きましょう!」と冗談交じりに笑いを誘ったが、高嶋を含めた共演者は笑いつつも、里見の言葉に深くうなずいていた。
会見では新年らしいマグロ解体ショーや、里見が担当した主題歌「約束-forever-」を熱唱する場面もあった。里見の一挙手一投足に、共演した高嶋や内藤剛志(67)が楽しそうに、しかし尊敬のまなざしで目を向ける姿があった。
プライベートではゴルフや水墨画が趣味という里見は「僕は86歳なので、ゴルフのエージシュートを85で上がりたいです。これは夢です」と笑顔で意気込み、「会見前日にもゴルフをしてきました。打ち始めです」と明かした。
時代や年齢で揺らがず、年齢なりに元気で軸を持っている姿に共演者たちもひかれるのだろうと感じた。【加藤理沙】