「いのちの初夜 北条民雄」で中江有里が指南役「書くことで希望を見いだした作家そのままだと」

NHK Eテレ「100分de名著『いのちの初夜 北条民雄』」のテキスト

なかなか手に取ることができない古今東西の名著を読み解くNHK Eテレ「100分de名著」(月曜午後10時、再放送は火曜午前5時30分、翌週月曜午後1時5分)の「いのちの初夜 北条民雄」が27日、最終回を迎える。

作家で女優、歌手の中江有里(49)が指南役として読み解く。「いのちの初夜」は1936年(昭11)に文豪・端康成によって見いだされて文学界賞を受賞。21歳だった作家・北条民雄は、当時は「死に至る病」とされていたハンセン病に冒されながら筆を執り、23歳でこの世を去る。

「いのちの-」は、北条が短い生涯を終える療養所に入院した体験を元に書かれた。

中江は13年(平25)に通っていた法大通信教育部文学部の卒業論文のテーマを決めるにあたり、川端を取り上げようとした。そんな時に、川端が見いだした北条の「いのちの-」に出会いテーマとした。

「いのちの-」は20年に復刊された。中江は「『病』や『差別』を取り上げた本作がコロナ禍に復刊されたのは象徴的です。この作品を『ハンセン病文学』として“だけ”読んでしまうのはもったいない。苦悩や絶望だけでなく『いのち』へと向き合い『生きたい』という強い気持ちがうごめいている。それは、小説を書くことで生きる希望を見いだした作家・北条民雄の姿そのままだと言っていいのではないでしょうか」と話している。