谷健二氏「新人俳優の発掘が目的のひとつでもある」演出舞台「ハイスクール-」シリーズ化も

初主演舞台「ハイスクール・ハイ・ライフ2」の稽古に励む富樫慧士(右端)(2023年3月撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

映画監督谷健二氏(46)演出舞台「ハイスクール・ハイ・ライフ2」(東京・新宿R'sアートコート)が17日から5日間の日程で上演された。男子校を舞台に、謎のタイムリープ世界の中で演劇部の復活を目指して奮闘する物語で、昨年8月上演の前作に続く続編。谷氏が「若手の登竜門にしたい」と意気込む舞台は、今回も若手俳優のファンらを中心に大盛況で幕を閉じた。

主演を務めたのは2017年の「第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」準グランプリの俳優富樫慧士(21)。舞台初出演ながら初の主演という大役を最後まで見事に演じきった。3月上旬に稽古場を取材した際に「みんなで議論して打ち解け合って、回数を重ねるごとにどんどん面白くなってきています。(出演する)11人でしかできない舞台にしようと決めているので、かなうようにしていきたいですね」と意気込んでいた通り、全員が若手男性キャストという座組の中で、笑いあり、ストーリー性ありの舞台を観客に届けた。

男子校が舞台という設定は前作と同じで、今回はダンス部から演劇部へと設定を変更した。同作は歌やダンスのほか、ゲームの要素も含まれるエンターテインメントショーで、観客と共に盛り上がっていく部分も特徴のひとつ。自然とダンスパートも多かった前作とは内容も少し変わっていたが、今回も演者がファンへ向けて胸キュンセリフを披露するコーナーも設けるなど、観客を楽しませる仕掛けは健在だった。

10~20代の勢いのある若手俳優が出演しており、観客もそのファンである若い女性たちが中心。富樫も事前インタビューで「この舞台は高校生のわちゃわちゃ感が大事」とポイントにフレッシュさの重要性を挙げており「その中でタイムリープの設定もあり、問題を解決していきます。今回の経験は今後も絶対生きていくと思うので、上演期間を通してさらに成長できたら」と力を込めていた。

谷氏は同舞台のシリーズ化も考えているという。今回はほとんどの俳優をオーディションで選出しており、「新人俳優の発掘が目的のひとつでもある」と語る。稽古から本番を経て急成長する若手俳優の姿を見守ることは「演出家冥利(みょうり)に尽きるというか、人知れず感動しています」といい「キャリアのある俳優さんたちと高いクオリティーの作品も作りたいですが、若手俳優でしかできないこの舞台も続けていきたい」と意気込む。作品、役者共に成長を見守っていきたいと思えた舞台だった。【松尾幸之介】