関根勤とラッキィ池田の新感覚エンタメ コントと音楽を融合させた音声コンテンツを発売

「ピンッ・チョス!」を立ち上げた関根勤(右)とラッキィ池田氏(撮影・中島郁夫)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

関根勤(69)とラッキィ池田(63)が、新感覚のエンターテインメントを作り上げた。コントと音楽を融合させた1話完結の音声コンテンツ「ピンッ・チョス!」である。

12分前後の1話完結の音声コンテンツである。2人の独特の感性から生み出されたシュールなコントと、それに連動した音楽で構成されている。コントは2人の他に共演者もいる。歌はすべてオリジナル楽曲。ラッキィが主に作詞し、関根が主に歌い、2人で歌う曲もある。すべて常識にとらわれないナンセンスな歌ばかりである。曲調は昭和歌謡、レゲエ、フラメンコなどさまざま。

コントには「関根模型店1」「たばこ吸わせろや」などタイトルがつけられている。例えば「PNNニュース」は、海外からの変異ウイルスで妙な言葉を発し、鼻の穴に親指を入れたくなってしまう現象をニュース番組で取り上げる内容。各コントの導入部に、関根の名文句「バカバカしいと思うなよ。やってる本人、大真面目」というナレーションが流れる。まさにその通りの内容である。

関根とラッキィの付き合いは長い。関根が座長を務めるナンセンス軽演劇集団「カンコンキンシアター」を、89年に一緒に旗揚げした仲である。

「ピンッ・チョス!」は新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、活動が停滞する中のプロジェクトとして誕生した。

ラッキィ カンコンキンシアターに「しげるとゆうじ」というコーナーがあって、とってもアナーキー(無秩序)なコーナーなんです。それを独立させて、2人で小さなライブハウスでやろうと企画していたんです。

関根 いわゆるスピンオフ(派生)で、あとは発表するだけだったんです。とてもいい出来でね。そしたらコロナになっちゃったんですよ。

発表会の1週間前にライブは中止となった。それ以後は、緊急事態宣言が出るなど、コロナ禍は激しくなるばかり。「カンコンキンシアター」も中止になるなど、ライブ活動は完全に止まった。舞台の仲間が転職を余儀なくされる姿も目の当たりにした。

ラッキィ そんな状況が3年以上続いて。なんか(永遠に)立ち止まっちゃう感じがして。それなら(感染が懸念される)劇場周りを使わないでできることを作りたいと思った。

それが「ピンッ・チョス!」だった。

関根 (コロナ禍で)行き詰まっていましたからね。(うっぷんを)吐き出したかった。

ラッキィ 関根さんの持つお笑いの守備範囲はすごく広いので、あまりやっていない関根さんをやりたいなと思った。そうなると音声コントを作るのが、セットも絵(映像)もいらないし、やりたい放題できるなって。関根さんは独特の音楽センスも持っているので、コントと一緒に音楽もつけたパッケージで、面白くやろうと。

「ピンッ・チョス!」の由来は「(コロナ禍などの)ピンチをチャンスに変える」からだが、音の響きが気に入ったからという。ちなみに「ピンチョス」はスペイン料理で、小さいパンの上に魚や肉などをのせてようじで刺して食べる軽食のこと。そこから転じて「1作1作においしいものが詰まっている」という意味にも取れる。

関根 そういう意味もいいですね。自由に食べてください。無条件で何も考えずに、楽しんでいただければと思います。

「ピンッ・チョス!」は、スマホやパソコンで楽しめるMカード(ダウンロードカード)で発売される。全6話収録で3000円。4月21日から東京・銀座博品館劇場で約3年半ぶりに復活する「カンコンキンシアター」の物販スペースで先行発売される。そして5月1日から全国のCDショップやWebサイトなどで発売される予定だ。

関根 (売り上げの)数字は考えていないですね。いろんな人に、特に若い人に聞いてほしい。

ラッキィ 「ピンッ・チョス!」は最前線だと思っています。これからもどんどん作品を出していきたい。

2人が解説する「ピンッ・チョス!」の面白さやサンプルは、YouTube「関根勤チャンネル」で公開されている。【笹森文彦】