伝説的グループABBAのリーダー、ビヨルン・ウルヴァース(77)が6日、都内で行われた、「CISAC・JASRAC 共同記者会見」に出席し、現代の著作権問題に警鐘を鳴らした。
20年からCISAC(著作権協会国際連合)の会長を務めており、著作者の権利擁護に精力的に努めてきたという。「非常に才能豊かで作曲できる人が、生計を立てるために他の仕事をしないといけないと聞きました。それを聞いて悲しくなった。自分に何かできないかと思った時にCISACの会長にならないかと誘いを受けた。これからもソングライターのために手を貸してサポートしていきたい」と語った。
著作権問題について、自身の体験談を説明した。「ABBAのもう1人のベニー・アンダーソンと一緒に70年代に2人だけで曲を書きました。出版社を持っていましたので、書き終わると出版社に『これがタイトルね』といって任せて、あとは知らない状況でした。泡の中で守られているような状況でした」。CDリリースまでのプロセスをABBAと出版社だけで行うという、非常にシンプルなものだったと話した。
そして74年にユーロビジョン・ソング・コンテストで優勝すると「(楽曲の)使用料がどっと入るようになりました。そのおかげでフルタイムで作曲に費やすことができました」と音楽活動に専念することができたという。結果、74年から82年までの実働8年間で、シングル・アルバム合計で3億8000万枚以上を売り上げるなど、世界的人気を誇るグループになった。
しかし、時代は変わった。82年に実質解散状態になって以降は、音楽プロデューサーとしてさまざまなアーティストを支える立場になった。「今の時代は1つの曲を作るのに多くのソングライターが関わっている。それが配信される時、作曲家の名前やクリエーターが載っていないことが多い。本来払われるべきお金が払われていない。“ブラックボックス”のようになっている」と作曲に関わる人の複雑化、ネットの進化などによって起きている昨今の著作権問題をあげた。