進藤晶子「イメージを膨らませるのを邪魔せず、ドラマに導く」オーディオブックの朗読に初挑戦

オーディオブックの制作現場見学会で、録音ブースの中で記念撮影をする進藤晶子アナウンサー(撮影・狩俣裕三)

フリーアナウンサー進藤晶子(51)が19日、オーディオブック配信サービス「オトバンク」の制作現場見学会で、11日に配信が始まった「金子みすゞ名詩集」(彩図社刊)の収録を再現する形で、取材陣に朗読を公開した。進藤はTBS在籍時を含め、朗読の経験は豊富だが、オーディオブックでの朗読は初めて。

進藤は、この日「私と小鳥と鈴と」と「大漁」の、2つの詩を朗読した。マイクの前に向かうと、顔を左右に動かし、時にはうなずくなど調子を取って、演じるかのように読んだ。

朗読の際、気を付けていることは? と聞かれると「(聴き手が)イメージを自由に膨らませるのを、邪魔しない。(イメージを)限定させないように朗読するのは、どうしたら良いか? 私が読むことで(イメージを)限定しない。でも、私が読む意味を持たせないと…」と語った。自分が読む意味を持たせるという発言の、具体的な意味を問われると「聴き手が置いてきぼりになるのは、違うと思う。どんな作品でも想像の幅を妨げないように…それでも、耳元でささやいてドラマの世界に導いていくこと」と続けた。

オーディオブックとは、ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」。オトバンクは、2004年(平16)に創業した音声ベンチャー企業で、07年に日本初のオーディオブックプラットフォーム「FeBe」を立ち上げた。当初はビジネスコンテンツが多く、ビジネスマンの利用が多かったが、次第に声優や俳優、お笑いタレントなどを起用し、朗読に効果音、音楽も加えたエンターテインメントコンテンツが増加した。

2010年代以降、日本国内でスマートフォンが普及していくと、老眼などで読書が好きでも難しくなったシニア層の利用が増加。18年に「FeBe」をリニューアルした「audiobook.JP」で聴き放題プランを開始すると、翌19年に登録者数は100万人を突破。22年には会員数が250万人を突破した。同社は現在、日本一の書籍ラインアップ数を誇る。

進藤の両親も、利用しているという。「両親も70、80代になり、活字を追うのが、おっくうになってきた。『小説を聴くのも面白いね』と言っている。読書好きのシニアが、新しく楽しみを見つける、きっかけになると思う」と、シニア層への普及の可能性に期待した。

今後については「小説などにも、ぜひチャレンジしたい。読書で、活字で想像できるとなると2度、おいしいので私の朗読を、その導入として味わって頂きたい」と笑みを浮かべた。