石井裕也監督、新作は「コロナで着けたマスクという仮面の奥の本音ひっぺがす」佐藤浩市ら出演

映画「愛にイナズマ」に主演する上段左から松岡茉優、窪田正孝、共演の下段左から池松壮亮、佐藤浩市、若葉竜也(C)2023「愛にイナズマ」製作委員会

松岡茉優(28)と窪田正孝(34)が、映画「愛にイナズマ」(今秋公開)に主演し、初共演することが24日、分かった。コロナ禍以降、マスクを着け続け本音を隠し、空気を読み、言いたい事も言えない鬱屈(うっくつ)とした社会の中で、大切なものを守るために精いっぱい生きる人々を描いた、石井裕也監督(39)オリジナル脚本の新作だ。 石井監督は「この映画の英語タイトルは”Masked Hearts”です。『マスクで覆われた心』という意味です。コロナ禍になって3年、私たちはずっとマスクという仮面をかぶって生きてきました。それが当たり前の世界だったのです」と英題を挙げ、企画趣旨を説明。「程度の差があったとしても、みんな本音やウソをいくつもいくつも仮面の下に隠していたと思います。それをひとつひとつひっぺがして、人が隠し持っている本当のものを見つめていくような、そんな映画を作りたいと思いました。コロナ禍を経験したからこそ作れた、愛と希望に満ちあふれた映画になったと思います」と手応えを口にした。

松岡は、夢の映画監督デビュー目前にプロデューサーにだまされ、ギャラから企画まで全てを失うも諦めず、反撃を始める折村花子を演じる。その花子が「泣き寝入りなんて絶対にしない。私は諦めずに闘う!」と誓った花子が頼った父の治を佐藤浩市(62)兄の誠一と雄二を、池松壮亮(32)と若葉竜也(33)が、それぞれ演じる。3人がコメントを発表した。

佐藤浩市 創造をすること、人を愛することは、流れも深さも分からない川を泳ぎ続けるようなものです。

石井裕也監督はその2つを同じ高さの目線で語ってくれます。決して泳ぎを止めてはならないと。

池松壮亮 布に覆われた哀しみを、悔しさを、やるせなさを、怒りを今この主人公は、あらゆる欺瞞(ぎまん)を越えて剥がしていく。社会に隠蔽(いんぺい)された心を、消えゆく尊厳を、証明できない存在や愛を、イナズマが照らす。それでも人でありたいと願う憎まれっ娘が、恋人や家族を巻き込んで世にはばかる、明日への逆転反逆ファミリーラブコメディーです。どうか、コロナを共に経験し共に生きる誰かの、逆境だらけの誰かの、破れた心にイナズマを。

若葉竜也 この映画の「愛にイナズマ」というタイトルにかなう文章がないので、コメントを書くのが恥ずかしくなります。この映画に映るイナズマがうそみたいに軽薄でヘラヘラした時代にヒビをいれてくれたらいい。この映画に映るイナズマが誰かの、いちるの希望になればいい。そんな事を考えながら現場にいました。

石井監督は「超豪華な俳優たちが時にマスクをし、時に素顔で、全編いきいきと最高の芝居をしています。特に家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちのすごみに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした」と、俳優陣と作り上げた作品への愛を吐露した。