猿之助代役の市川團子、上演最終日も熱演「澤瀉屋としての責任感を感じた」拍手7分間鳴り止まず

市川團子(2022年12月撮影)

歌舞伎俳優市川猿之助(47)による「市川猿之助奮闘公演」の昼の部「不死鳥よ 波濤を越えて-平家物語異聞-」が27日、東京・明治座で上演最終日を迎え、猿之助の代役として主演を務める市川團子(19)が舞台に立った。

猿之助の救急搬送を受け、團子は1日だけの稽古で20日の昼公演から代役を担当する。愛する人との別れのシーンや仲間を守るために命を懸ける場面では、熱のこもった演技を披露。團子の芝居にすすり泣く人の声もあった。

クライマックスの宙乗りでは、ひときわ大きな拍手を浴びた。上演終了のアナウンス後も席を立つ人は少なく、拍手は約7分間続いた。

昼の部では当日券を求める人の列が100人以上になり、立ち見席が販売される盛況となった。観劇した60代女性は「短い稽古だったのに素晴らしかったです。若いけれど、澤瀉屋としての責任感を感じました」。別の60代女性は「最後は声がかれたようなところもあって、少しお疲れの様子でした」と語った。

28日の千秋楽は、中村隼人が代役を務める夜の部「御贔屓繋馬」を昼夜で上演する。