<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
歌手美川憲一(77)が今月7日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われたコンサート開演前に、取材に応じた。旬の時事ネタ全てに答え、“芸能界のご意見番”として存在感を発揮していた。
あらゆる取材前、対象にどんな懸案事項があったか、どんなことを話すのか想像するのは芸能記者の常だと思うが、「質問されてもこれは答えないだろう」「スタッフに遮られるだろう」という考えも同時に巡る。ただ、そこはご意見番として名高い美川。どこまで答えてくれるのだろうと思ったら、全部打ち返したので驚いた。
まず、滞在先のドバイから帰国し、逮捕された元参院議員のガーシー容疑者について聞かれると「あの人なんで帰ってきたの?」「暴露して金もうけなんてのは、せこすぎる」とバッサリ。ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長を巡る性加害問題についても、言葉を選びながら「亡くなられた方だから、私の意見としてはそっとしておいた方がいいのでは」と話した。現社長の藤島ジュリー景子社長には「辞めないで、しっかり社長業をおやりになった方がいいと思います」などとエールを送った。
さらに続き、歌舞伎俳優市川猿之助の騒動には「軽はずみに発言する問題ではない」としつつ、「個人的にはすごく力のある人で、役者として才能をお持ちの人だと思う。でも裏では苦労なさっていたんだな」と思いをはせた。先月亡くなっていたことが報じられた元タレント上岡龍太郎さんについても、共演を振り返りながら「非常に歯切れがよくて、頭のいい方だなと思っていた。こういう人は二度と出ないと感じました。本当に残念です」と追悼した。
ゆるい話題のあしらいはお手の物で、交流のあるお笑いコンビ、モグライダーのともしげに第1子が誕生したことから「名前候補」を問われると、「私、親でもないのにねえ。向こうから相談されりゃあ考えるけど…頼まれたわけじゃないんでしょう? おだまり!」と一喝して笑わせた。
デリケートな話題も多く、それだけに「個人的には」「軽々しく言えることではない」と断りを入れたが、それでも答えてくれた。芸能記者としては、もはや絶滅危惧種となったように感じる“ご意見番”の存在にありがたみを感じ、こちらの期待に応えようとする心意気もうれしかった。