櫻坂46初の展覧会でメンバーたちの「ヴィジョン」に注目 衝撃や挫折を経た前向きな言葉とは

櫻坂46の初の展覧会「新せ界」

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

櫻坂46の初の展覧会「新せ界」が、東京・六本木ミュージアムで10月29日まで開催されている。

「櫻坂46の歴史とその未来をクリエイティブでたどる物語展」と題し、「衣装」「映像」「ダンス」「アートワーク」などの制作過程などが見られる総括的な展示会だが、個人的に目を引いたのは「ヴィジョン」のコーナーだった。

欅坂46時代から、グループ独自の世界観を表現する楽曲やMV(ミュージックビデオ)、パフォーマンスで人々を魅了してきた。20年10月の改名後、グループのカラーは少し変わったが、楽曲制作へのこだわりはより強く、メンバー1人1人の個性や魅力もより反映されているように感じる。

特に藤吉夏鈴(21)がセンターを務める最新シングル「Start over!」は、独自の世界観とメッセージ性を存分に表現した作品の1つだ。MVが公開されるや話題を集め、発売初週で43・9万枚(オリコン調べ)を売り上げた。シングル6作目にして、改名後最高記録を更新。メンバーやスタッフにとっても大きな自信になったことだろう。

昨年、欅坂46時代から6年続いていた「NHK紅白歌合戦」の連続出場が途切れた。当然悔しさもあっただろうし、涙したメンバーもいるという。ただ、今年は7月にパリで初の海外公演を成功させ、11月には千葉・ZOZOマリンスタジアムで初のスタジアムライブも控え、新たな挑戦を前向きに続けている。1月には粒ぞろいの三期生11人が加入し新たな魅力も発掘されつつあるタイミング。「Start over!」のスマッシュヒットでより勢いが加速しそうだ。

「新せ界」の「ヴィジョン」コーナーでは、メンバー1人1人が「将来、櫻坂46がどのような存在になっていてほしいか? もしくは自分が何を実現したいか?」という問いに答えている。酸いも甘いも経験してきた歴戦の一期生、グループを支え頼れる柱となった二期生、未来に向かって走り出したばかりの三期生が、それぞれの言葉をつづっている。

詳しい内容はネタバレになるため明かせないが(内覧会でも近寄っての撮影は禁止だった)、真っすぐなグループとしての目標、力強い個人の野望、抽象的な展望など、十人十色の「ヴィジョン」は非常に個性が溢れていて興味深かった。どれも前向きな言葉ばかりだった。

「新せ界」はもちろん、楽曲や映像制作などの詳細や裏側が見られるコーナーも充実している。世界観の醸成、変遷も感じられるだろう。改名の衝撃や、時には挫折も味わいつつ、「今」の櫻坂46は以前にも増して気になる存在だし、確実に魅力を増している。近い将来、メンバーたちの「ヴィジョン」のいくつか、もしかしたら全てが実現しているかもしれない。【横山慧】