加藤シゲアキ「私が何を書くべきか問い続けた結果がこの作品」新作「なれのはて」10・25発売

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NEWS加藤シゲアキ(36)の小説家としての新作「なれのはて」(講談社)が10月25日に発売されることが15日、明らかになった。前作「オルタネート」(20年)で164回直木賞候補となり、第42回吉川英治文学新人賞や第8回高校生直木賞などを受賞して以来初の、待望の新作となる。

同作の舞台は東京、秋田、新潟。時代は令和から、戦前戦後の昭和、大正までを描く。終戦前夜に起きた秋田・土崎空襲をきっかけに、悲劇と後悔が背中合わせの人間の業(ごう)と向き合いつつ、力強く生き抜こうとする人びとの姿を、1枚の絵から始まるミステリーを通じて描く。

加藤は12年に小説家デビューしてから11年。これまで長編や短編小説、エッセーなどを多数発表してきた中でも、「なれのはて」は構想から3年を経て完成した原稿用紙740枚超の大作だという。「自著のなかで最も壮大なテーマに挑んだエンタメ作品であり、また問題作でもあると考えています。30代半ばとなる(なった)私が何を書くべきか、問い続けた結果がこの作品です」と説明した。

さらに「舞台を2019年の東京と、私の母の地元である秋田にしたのは、私自身がこの物語に深く没入するためでしたが、その過程で土崎空襲を知り、小説を書く宿命を感じました」と振り返り、「この小説を書いたのは本当に自分なのか、それとも何か見えざるものによって書かされたのか。今はそういった不思議な気分です」と表現した。

NEWSとしても来月デビュー20周年を控え、今月9日に最新アルバム「NEWS EXPO」を発売し次々音楽番組にも出演するなど精力的に活動。個人のインスタグラムアカウント開設も決まったという。「作家活動が10年を超えた今だからこそ、全身全霊で書き上げることができました」とアピールした。

◆秋田・土崎空襲 1945年(昭20)8月14日、日本海に面した秋田市北部の土崎にあった日本石油秋田製油所が米軍の標的となった。終戦前夜の午後10時半ごろから15日未明にかけて4時間、米軍のB29を中心とした爆撃機約132機から1万2047発、953・9トンの爆弾が投下された。犠牲者250人以上。「日本で最後の空襲」とされている。