「スパイ容疑」も思わず納得!?「リボルバー・リリー」綾瀬はるかのハンパない身体能力

クラシックカーに乗りポーズを決める綾瀬はるか(2023年7月撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

オーディションを経て、話題の映画「リボルバー・リリー」に出演した羽村仁成(16=ジャニーズJr.Go!Go!Kids)が、もっとも驚いたのは、主演・綾瀬はるか(38)の身体能力だったという。

「一緒に走るシーンがあったんですけど、綾瀬さんすごく速くて、ついていくのがホントたいへんだったんですよ」

先日、羽村をインタビューする機会があったのだが、この話になって、22歳上の女性の快走を思い出したのだろう。ふうっと息をはいた。

「僕の出番がないシーンでも、思わず見入ってしまいました。アクションはもうキレッキレで、あんなすごい人は初めてです」

16歳の新人なのだから驚いて当然と思われるかもしれないが、実は子役からスタートした羽村の俳優歴は10年。多くのアクションシーンを見てきた末の驚きなのである。

そんな綾瀬だが、「アクション女優」としてはむしろスロースターターと言える。デビューのきっかけとなったホリプロスカウトキャラバンを振り返り、こんな風に話したことがある。

「特技でやることがなかったので、学校で流行っていたウサギのまねをしたんです」

「天然」のイメージがつきまとうわけである。出演歴のところどころで、アクションの才能をのぞかせるようになったのはデビューから7、8年たってからだ。

「座頭市」の女性版、映画「ICHI」(08年)でキレキレの殺陣を披露したのが最初だったように思う。NHKの「精霊の守り人」(16年)も素晴らしかった。特殊効果や映像の加工が皆無とは思わないが、どちらの作品でも随所にリアルな「肉体の躍動」が感じられた。

昨年の映画「はい、泳げません」では、水泳コーチの役をひょうひょうと演じていたが、実は水泳が苦手で、撮影前の短時間の特訓で泳力をものにしたと聞いて、身体能力の高さを実感したことも思い出す。

天然キャラにくるまれて、努力の過程は見えにくいが、「ICHI」や「精霊の守り人」に臨むに当たっての鍛錬も生半可なものではなかっただろう。

残念ながら、実際の撮影現場を取材したことはないのだが、映画「本能寺ホテル」(17年)のPRイベントで「生の身体能力」を目の当たりにしたことがある。

共演の堤真一(59)との「射的合戦」。様になった構えは、スペンサー銃で大活躍したNHK大河ドラマ「八重の桜」(13年)をほうふつとさせ、実際に1発目から最難度の「大将」に的中させて会場を湧かせた。やらせなしの「真剣勝負」で、なすすべのなかった堤が一瞬悔しさに笑顔をゆがめたことを覚えている。

08年にはキャンペーンで出かけたニュージーランドの空港で「スパイ容疑」を掛けられる事件があった。

「空港で警官に囲まれて、1日密室に入れられてずっと泣いていました」

当時現地では同年代の女性スパイの情報が持ち上がっており、綾瀬が背中に付けていたカイロが探知機にかかったのが容疑のきっかけという。この時の作品はコメディー映画「ハッピーフライト」で、後から思えばほほ笑ましい「事件」だが、前作「ICHI」で身に着けたキレのいい動きが「容疑」を深める遠因になった気がする。

アクションのキレに加え、珍エピソードの数々は誰にもまねのできない貴重なキャラクターの証しなのだろう。【相原斎】