ハナコの強みは組み合わせ自在「スタイルがないのがらしさ」8日から単独公演「はじめての感情」

元気いっぱいカメラに向かってポーズを決めるお笑いトリオ・ハナコの左から菊田竜大、秋山寛貴、岡部大(撮影・丹羽敏通)

お笑いトリオ、ハナコが第7回単独公演「はじめての感情」を東京・草月ホールで8~10日の3日間に5公演を開催する。第1回から第6回までのタイトルだった「タロウ」から変更し、心機一転。このほど、秋山寛貴(31)、岡部大(34)、菊田竜大(36)の3人が全3回で意気込みを語った。最終回となる後編はトリオである強みや、コントに対しての思い、未来について明かした。【高橋洋平】

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トリオだからこそ、できることがある。トリオだからこそ、出せる味がある。

秋山 芸人か作家さんか忘れましたけど、ハナコは他のトリオに比べても、主役を変えられるのがすごいみたいなことを言っていただいたことがあって。僕に感情移入しながら見るコントもあれば、岡部に感情移入しながら見るコントもあって。見る方によっては菊田にもっていう人もいるでしょう。こっちがメインとして意図している、ここに共感してくださいっていう、主にツッコミなんでしょうけど、それが変わるのがいいですよねって言われたことがあって。

岡部 (ネタは秋山と)2人で作るんで、好きな傾向も違いますし、ネタの幅といいますか。割と僕はベタというか、ドカッと笑えるようなのが好きだったりする。秋山は割となんかクスクス系の感じも好きで、多彩にというか、ネタのパターンが多くなるし。あとツッコミも秋山が被害者みたいな感じになりつつ、つぶやいてツッコミみたいなパターンもあれば、僕が大声張りながらツッコむみたいなパターンもあるし、全くツッコミなしで3人でふざけて終わるみたいなパターンもあったり。いろんなパターンがあると思います。2人でやりつつ1人入るパターンもあれば、3人で一緒にやるようなパターンもあるし、いろんな組み合わせがある。

秋山 3、4年前に東京03の飯塚(悟志)さんが「スタイルがないのがらしさだ」と言ってくれましたね。

菊田 あまりいい言い方じゃないかもしれないですけど、(ハナコのコントは)見たことあるお笑いの上質版というか。老若男女、笑いやすいというか、受け入れやすいですよね。結構ベタな入りとかもありますし。

岡部 あんまり奇抜なこととか、これは面白いでしょう! って、押しつけるようなのは、あんまりやりたくなくて。ちゃんと伝わって、ちゃんと面白いというのがやりたいんで。時々パワハラみたいなお笑いあるじゃないですか。ああいうのはやらないようにしています。なるべく伝わりやすいようにっていう作業を一番大事にしているかもしれないですね。できるだけ多くの人に伝わって楽しんでもらえるような。

秋山 特に日常系のコントは見ている間も楽しいですし、コントを見たおかげで日々で思い出し笑いとか、フックになって思い出すことが多いっていうのが1つ魅力かなってずっと僕は思っていて。そのおかげでコントを見た人は、人生で面白い瞬間が増えるというか、なんでもなかったことでも、あれはハナコのネタみたいだなとか。そういえば、このことをハナコは面白いって表現してたけど、確かにコントを見た後だと、これを見たら面白いなみたいなのが増えるのがコントの魅力の1個かなって。新しい目線とまではいかないですけど、なんかこう新しい観点を得られるというか。

岡部 最近、いろんなお仕事をいただけるようになって、ロケとか食べる仕事とかバスケとかあるけど、やっぱそのコントが軸足というか、ハナコの中心にあるものかなっていう風に思ってます。やっぱり、コントで世の中に出られるようになったというのもあるんで、ハナコのコントの中でも単独がそのど真ん中なんで、一番大事にしたいなというのはありますね。

秋山 僕はやっぱりちょっと見られ足りないコントや、これから作るものもそうですし、今まで作ったもの中には、いいものだという自信があるものもあるんで。それを多くの方に見てもらえるように、これから作るものも見ていただけるような場を、コント番組なのかYouTubeなのか。まさに単独公演に近いような純度のコントを見せられる場を作りたいなと思います。

岡部 憧れの先輩で、やっぱりネプチューンさんとか東京03さんとか、ロバートさんとか、トリオの先輩の背中を追いつつ。その中でもネタ職人みたいなイメージもしていただけたりもするし今、「新しいカギ」(フジテレビ系土曜午後8時)に出させていただいたり、3人で「なりゆき街道旅」(同日曜正午)をやらせてもらえるようになったりして、テレビでよく見るねとか言ってもらえることも多くて。何か欲張りというか、どっちもやりたいなという気持ちがありますね。ネタ職人としての道と、テレビ番組にも出てという。欲張っていきたいな、という気持ちはあります。

菊田 今度の単独ライブで今回のお客さんを笑わせるのはもちろんですけど、僕は芸人が見てやっぱり面白いって言われる単独をやりたいというか。そういうのって口コミで広がるんですよ。X(旧ツイッター)とかで。同業者が見て面白いという単独がより、できたらいいなと思います。今までよりもっと数を増やしたいというか、同業者が面白いという数ですかね。

秋山 別の喜びがある。そっちも欲しいですね。(おわり)

◆ハナコ 秋山寛貴(あきやま・ひろき)1991年(平3)9月20日、岡山県生まれ、岡部大(おかべ・だい)1989年(平元)5月30日、秋田県生まれ、菊田竜大(きくた・たつひろ)1987年(昭62)6月12日、千葉県生まれの3人からなる。3人とも所属事務所が運営するワタナベコメディスクール出身。11年、菊田と秋山はお笑いコンビ、ウエストミンスターを結成、岡部も高校の同級生とエガラモガラを結成したが、13年解散。14年、岡部がウエストミンスターに加入し、ハナコに改名。結成4年でコント日本一決定戦「キングオブコント2018」を制した。3人とも既婚者。

ハナコが第7回単独公演「はじめての感情」(8~10日)にかけた思いとは…全3回特集【前編】