池松壮亮(33)が4日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷・シアター1で行われた主演映画「白鍵と黒鍵の間に」(冨永昌敬監督、10月6日公開)プレミア上映イベントに出席した。8月末に2010年(平22)から13年所属したホリプロを退社後、初となる公の場で、共演した森田剛(44)と劇中で二人三脚をしたことを明かした。
オフホワイトのスーツで登壇した池松は一人二役で2人のピアニスト博と南を演じる。当初は二人三脚しない予定だったが、撮る寸前、当日に「二人三脚したほうが面白いと思う」と意見が一致。実際のシーンでは「森田さんが手を離してくれなくて。それが伝わったのか、『離さないよ』って言われてゾクゾクしました」と語った。
森田からは「池松くんとの二人三脚は一生、忘れられない。すごく難しいシーンだった。何だろうな、(池松に対し)ファンみたいな気持ちだった。二人三脚を披露できたのはうれしかった。」と打ち明けられた。
今作について「本当に楽しかった。出来上がりに満足していて。冨永作品にどっぷり漬かれた。冨永マジックを感じられた。ファンタジックなそういうものにまみれた作品になってて満足しています」と語った。
劇中では半年間、ピアノの練習に取り組み、実際に弾いたという。「弾くなんて言わなきゃよかった。やるって言って後悔するタイプ。なかなか伸びなかった」と苦しんでいたことを明かした。劇中のゴッドファーザーのテーマがジャズアレンジされており「あまりにも難しかった」というと拍手が沸いた。
ジャズメンを演じた池松は「もともと好きなんですよ。父親がジャズが好きで。実家にはジャズが流れていて。冨永さんとやれるということで、パーソナルなものを一緒にできてよかった」と語った。
イベント終盤、唐突に「あきらめきれない夢」というトークテーマを振られた池松は「なぜそういってちなむんですかね」と前置きし「東京出てきて25年ぐらいかな。東京で花火大会に行ってみたいなと思う。今年も逃したのかな。まだあきらめてない」と話した。
最後に「今日は本当にありがとうございました。とてもいいものができたなぁと実感があります。この映画が誰かの心の隙間を埋めるような、変わりゆく時代の間を埋めるような映画になってくれていたらうれしい」と締めくくった。
イベントには高橋和也(54)、冨永監督も出席。出席予定だった仲里依紗(33)は体調不良で欠席した。
▼あらすじ 昭和63年の年の瀬、夜の街・銀座ではジャズピアニスト志望の博(池松壮亮)が場末のキャバレーでピアノを弾いていた。博はぶらりと現れた謎の男(森田剛)にリクエストされて“あの曲”こと「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を演奏するが、その曲が大きな災いを招くとは知る由もなかった。“あの曲”をリクエストしていいのは銀座周辺を牛耳る熊野会長(松尾貴史)だけ、演奏を許されているのも会長お気に入りの敏腕ピアニスト、南(池松壮亮、二役)だけだった。夢を追う博と夢を見失った南。2人の運命はもつれ合い、先輩ピアニストの千香子(仲里依紗)、銀座のクラブバンドを仕切るパンマス・三木(高橋和也)、アメリカ人のジャズ・シンガー、リサ(クリスタル・ケイ)らを巻き込みながら、予測不可能な“一夜”を迎えることになる。