ジャニーズ事務所が19日、公式サイトを更新し、創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受け、社名変更を示唆した。この日取締役会を開き、会社運営の大きな方向性に関わる検討を行い、方針を確認していると報告した。創業から60年以上続いた「屋号」だけに、変更となれば各方面への影響は大きい。
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公式サイトでは新社長東山紀之(56)の署名で「本日、弊社取締役会を開催し、藤島が保有する株式の取り扱い、被害補償の具体的方策、社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認いたしました」と明かした。事務所が新体制となる10月2日、進捗(しんちょく)内容を具体的に報告するという。
社名をめぐっては、今月7日のジャニーズ事務所の会見で、東山が存続させる意向を明かしていた。「ジャニーズというのはもちろん創業者の名前であり、初代のグループの名前でもありますが、タレントが培ってきたエネルギーやプライドでもあると思います」とし「僕らはファンの方に支えられている。イメージを払拭できるようにみんなが一丸となって頑張っていくべきだと、今は判断をしています」などと述べた。
ただ、その後、社名存続について批判的な質問が相次いだ。会見の終盤に、社名変更の検討の余地があるか問われ、東山は「それもある」とも答えた。会見後も、存続について一部では理解を示す意見もあったものの、SNS上や情報番組などに出演した識者らからは批判的な声があがっていた。
7日以降、ジャニーズ事務所所属タレントを広告などに起用する企業が相次いで契約を見送りする方針などを発表していた。Sexy Zone中島健人(29)のTBS系トークバラエティー番組「A-Studio+」(金曜午後11時)へのゲスト出演が延期となるケースもあった。広告代理店関係者によると、現在も水面下で番組出演や収録時などに影響が出ているという。
ジャニーズ事務所は1962年(昭37)にジャニー氏によって創業された。60年以上続き広く世の中に浸透し認知され、変更となれば業界全体に大きな影響を及ぼす「屋号」。一度は存続を表明していたが、東山がサイトで「皆さまのご意見、ご批判を真摯(しんし)に受け止め、今後の弊社の在り方について検討を重ねて参りました」とつづった通り、世間の状況などを鑑み、タレントへのマイナス影響も踏まえた上で再検討したとみられる。
◆ジャニーズ事務所 1962年(昭37)6月、ジャニー喜多川氏が個人事業として創業した芸能事務所。60年頃、野球チームを作ってコーチをするなどして近所の少年たちと交流していたが、中学生4人をメンバーとして、初代「ジャニーズ」を結成。池袋にあった芸能学校「新芸能学院」の内に「ジャニーズ事務所」を個人開業した。姉メリー喜多川氏と75年1月に株式会社として法人化。以降、30組を超えるアイドルグループをデビューさせた。2019年7月にジャニー氏が87歳で死去し、21年8月にはメリー氏も93歳で死去し、それ以降、メリー氏の娘の藤島ジュリー景子氏がトップを務める体制へと移行。ジャニー氏の性加害問題を受けて、23年9月5日、東山紀之が新社長に就任した。