両親に向精神薬を服用させ自殺を手助けしたとして、自殺ほう助の罪で起訴された歌舞伎俳優市川猿之助(本名喜熨斗孝彦)被告(47)の初公判が20日、東京地裁で行われる。7月31日に原宿署から保釈されて以来、約2カ月半ぶりに公の場に姿を見せることになる。
起訴状によると、5月17~18日にかけ、父で歌舞伎俳優市川段四郎さん(当時76)と母延子さん(同75)の自殺を手助けし、向精神薬を服用させ、死亡させたとしている。
初公判の注目点は、誰が自殺を主導したか、家族会議の内容、猿之助被告が現在の立場をどうとらえているか、などが挙げられる。
猿之助被告は「両親が自殺する手助けをしたことに間違いない。私も両親の後を追って自殺するつもりでいた」と供述していることが明らかになっている。
きっかけは事件当日発売の週刊誌に、性加害疑惑やハラスメント疑惑が報じられたためで「記事の掲載を両親に話したところ、3人で次の世界に行こうとなった」と供述している。最初に自殺を言い出したのは誰か、家族会議での両親の発言が明かされるかがポイントとなる。
また、氏名や職業確認の際、猿之助被告がどう答えるのか、現在の自分をどうとらえているかも注目だ。
一般傍聴は抽選となる。東京地裁の刑事裁判で傍聴希望者が最も多かったのは、オウム真理教の松本智津夫死刑囚の初公判(96年)で1万2292人。倍率が最も高かったのは、09年に覚せい剤取締法違反に問われた女優の初公判。20枚の傍聴券に対し6615人が希望し、倍率330倍だった。