北野武監督(76)が15日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。6年ぶりの新作映画「首」の公開が23日に迫る中、国内では4月15日に都内で開いた「首」製作報告会見、海外を含めると、5月23日に「首」が世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭でプレミア上映された5月23日以来となる公の場への登場となった。
北野監督は会見の冒頭から「初めまして、ジャニー北野川です」とあいさつ。「SMILE-UP.(スマイルアップ)」(旧ジャニーズ事務所)の創業者で、一連の性加害問題が取りざたされた、ジャニー喜多川氏(19年死去)に引っかけて、ジョークを飛ばした。
今までの仕事で気に入っているものを聞かれると「漫才が日本のスタンダップコメディー…米国や欧州は1人なんだけど、漫才は芸能の世界で入りやすかった。漫才はアスリートというか、ものすごい体力がいて、若くないと出来ないのがあって。40ちょっとで頭が追いつかない。体力がないと気付いて、映画でもやっていようかと、いろいろなものに手を出したわけで」と経緯を語った。そして「本当のところを言うと、何をやってもダメで手を替え品を替え、自分に合うものを模索していて…今日までこうなった。自分の仕事にはそんなに満足していないかな」と語った。
「首」は北野監督にとって、カンヌ映画祭ある視点部門に出品した1993年(平5)「ソナチネ」と同時期に構想し30年、温めてきた企画で「座頭市」以来20年ぶりに手がけた時代劇。映画化に先立ち、19年12月には自身初の歴史長編小説として原作を書き下ろし出版した。物語は、織田信長が跡目をエサに謀反を起こした家臣の捜索を命じたことをきっかけに明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康ら家臣の欲望と策略が入り乱れた末、本能寺の変まで向かう流れを独自の解釈で描いた。日本実写作品として初の選出となる「カンヌ・プレミア」部門での上映は、世界最速上映となるワールドプレミアだった。同監督のカンヌ映画祭への参加は、10年に「アウトレイジ」が最高賞パルムドールを争うコンペティション部門に出品されて以来13年ぶりだった。劇中では、ビートたけしとして羽柴秀吉を演じた。