高畑充希(31)と岡田将生(34)が、渡辺ペコ氏の同名漫画をドラマ化した「1122 いいふうふ」で初共演&ダブル主演することが21日、分かった。話題作を相次いで手がけ今、最も次回作が待たれる今泉力哉監督(42)が監督し、妻のかおり氏(42)が脚本を担当して商業脚本家デビューを果たし、初の夫婦合作として作り上げる。24年初夏にAmazonプライムビデオで世界配信予定。
「1122 いいふうふ」は、結婚7年目でセックスレス、子供もなしながら関係に問題はない夫婦が、夫婦仲を円満に保つための「婚外恋愛許可制」を選択する物語。高畑はウェブデザイナーの相原一子(いちこ)、岡田は文具メーカー勤務で、毎月第3木曜日の夜に一子も公認の“恋人”と過ごしている夫の二也(おとや)を演じる。“秘密”を持ち一見、いびつで特殊な夫婦の関係に見える2人を通し、結ばれて“めでたしめでたし”で終わる結婚というハッピーエンドの先、続きを描いた原作は、あまりのリアルさに「妻に読ませたくない」、「夫に読ませたい」と話題となり、夫婦としてのあり方に一石を投じ、全く新しいマリッジストーリーとして高い評価を得た。
高畑は「『1122』。いちいちにーにー? ん? なんて読むんだろうこのタイトル? あ、いい夫婦か! 面白そう! と、コミックを手に取ったのが数年前のこと」と、興味を引かれて自ら原作を手にして読んでいたと明かした。「読み進めてゆくにつれて、それぞれの登場人物が不器用でいとおしく、続きがどんどん気になる展開に、『これ、ドラマになったらきっと楽しいだろうなぁ』と確信していました」と実写化を確信した一方で「ですがなかなか挑戦的なシーンも多いので、地上波だと描き切れないのかも。。とも思っていたので、そこから月日が経ち、配信ドラマとして、そして一子ちゃん役でお話をいただけた時は、本当にうれしかった」と、配信での実写化まで“予言”していた心中を含め、オファーを受けた時の喜びを振り返った。
岡田は「高畑さんとは今回初共演でして、役をどうこうではなく今回はいちこちゃん、高畑さんを真っすぐに見つめていく事で二也という人物像がより明確になっていくと感じました」と、高畑と役として向き合うことで役作りが明確になっていったと語った。作品については「作品自体はとてもセンシティブで際どい話ですが、僕は夫婦が再生していく物語だと思っています」と評した。今泉監督作品には初出演で「今泉監督の作品は観ていて魅力を感じていたので、お仕事をして監督の現場の空気を肌で感じてみたかった。心地よい空気が流れていてやりやすい環境を作ってくださって、そしてかすかな心の揺れを敏感にキャッチしてくれる信頼できるスタッフ。とてもすてきな現場です」と語った。
制作サイドは、夫婦円満のためにかなり思い切った行動に出る夫婦の物語である一方で、とても身近なテーマを描いており、視聴者に自分ごととして見てもらうため、実存感と人間性が不可欠と判断し、高畑と岡田に白羽の矢を立てた。キャスティングが難航することも予想し、作品の趣旨を理解してもらおうと、全話のシナリオを完成させてからオファーしたという。
今泉監督は「隣にいる人とずっと一緒にいるために、ときに不器用に、ときに滑稽に、でもいたって真剣に、恋をして、想い合って、悩みながら生活している人たちの物語です。高畑さんの明るさと気遣い。岡田さんの繊細さと人の良さ。演じ手である前に人として魅力的なおふたりとともに、いい作品にできたらと思っています」とコメントした。
かおり氏は、12年に初の長編監督作「聴こえてる、ふりをしただけ」が、世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)で、11人の子どもが審査員を務める「ジェネレーションKプラス」部門で、準グランプリにあたる「子ども審査員賞」を受賞。精神科の看護師で2児の母であることも当時、話題を呼んだ。同作以後、作品を制作しておらず、今回が商業脚本家デビューとなる。今泉監督とは互いの才能を認めあい、一番の理解者として支えてきたが、今作のテーマが夫婦で、この作品であれば、ということで同監督の推薦もあり引き受けた。
かおり氏は「原作を初めて読ませていただいてから脚本が完成するまでずっと考えていたのは、『良い夫婦』とは何か? ということでした。それを考えながら、原作と芯がぶれずに、世界観を壊さずに脚本にしていきたいと思っていました」と脚本執筆に向き合った中での心中を明かした。今泉監督自身、脚本家としても評価が高いが、今作はかおり氏がほぼ9割は執筆し、同監督は演出の段階で相談しながら加筆した程度だという。かおり氏は初の夫婦合作を振り返り「人は1人でも生きていけるかも知れないけど、やっぱり誰かといるのっていいな、と思える『1122』の素晴らしさが、皆さんに伝わりますように」とコメントした。
撮影は10月16日にクランクインし、関東近郊で撮影を行い、12月にクランクアップ予定だ。高畑は、16年のテレビ東京系「東京センチメンタル」で監督の1人を務めた、今泉監督との再タッグに「穏やかで楽しいすてきな人だらけの今泉組で、包容力を持って向き合ってくださる岡田さんと二人三脚で。来年の初夏、皆さんに良いドラマをお届けできるよう、がんばります!」と意欲を見せた。岡田も「どうか最後までこの夫婦を見届けてほしいです」と呼びかけた。
原作の渡辺ペコ氏も、コメントを発表した。
「先日現場にお邪魔して撮影を拝見しました。俳優さん達がご自身の身体を通し漫画のキャラクターをリアルな人物として生み出す様、監督をはじめとしたプロフェッショナルのスタッフさんたちが集まり大きなエネルギーを1つの作品として形作る様子に圧倒されました。このように華やかな映像化の機会を頂けた幸運を本当にうれしくありがたく思います。今後も関わってくださったすべての方達の能力が発揮できる場であることを願っています。原作を楽しんでくださったみなさんにもどうか期待いっぱいでご覧頂けたらと思います。本当に素晴らしかったので……! 私も完成を心の底から楽しみにしています」