「第15回TAMA映画賞」授賞式が25日、都内で行われた。金子由里奈監督(28)福永壮志監督(41)が本年度最も飛躍した監督として、最優秀新進監督賞を受賞した。
金子監督は「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」で同賞を受賞。同作は大学の「ぬいぐるみサークル」を舞台にしたヒューマンドラマ。慎重に思慮深く他者と関係を紡ぐ絶妙なバランスやスクリーンからあふれ出す優しさが評価された。
金子監督は「原作者を始め、映画に関わってくださった皆さま、映画を撮る勇気をくださる映画たちに感謝をしたい」と喜んだ。原作の「優しいだけではない部分」にひかれたと明かし「生きづらい世の中ですけど、この物語は対話のきっかけになる力があると思います。新しい映画を作りたいと思います。これからの継続の力となるような賞です」とコメントした。
福永監督は「山女」で同賞を受賞。同作は飢饉(ききん)に見舞われた18世紀末の東北を舞台に懸命に生きる女性を描いた。自然を前にした人間の弱さとその社会から自立する姿を鮮明に描いたと評価された。
福永監督は「長い間海外で生活して4年前に帰ってきて、日本で初めて作った作品でこのような作品をいただけてうれしいです」と受賞の喜びを語った。同作について「民衆が自分たちの言葉で語った物語や世界観、人の姿を創作することで近づきたいという思いから制作しました」と明かした。