TOBE滝沢秀明氏が描くエンタメの未来 古巣旧ジャニーズ事務所への思いも/インタビュー

「to HEROes~TOBE 1st Super Live~」に出演するTOBE所属タレントたち(C)TOBE Co.,Ltd.

芸能事務所、TOBEの代表取締役を務める滝沢秀明氏(41)がこのほど、日刊スポーツなどの取材に応じ、今後の方針や所属タレントへの期待を語った。またジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)への思いを、昨年10月末の退社後初めて報道陣の前で口にした。

今年の3月21日にTOBE」設立発表後、旧ジャニーズ事務所を退社した三宅健(44)、北山宏光(38)、Number_iの平野紫耀(26)神宮寺勇太(26)岸優太(28)らが続々と加入した。滝沢氏は「僕だけじゃなくてアーティストの皆さんも人生をかけて一緒に頑張っていこうと決意をしてくださったので。ある意味、アーティストの皆さんがなぜTOBEに来たのかという答えを出さなきゃいけないと思う」と意気込みを語った。

タレントとして、引退後は副社長として所属した古巣は、創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題で揺れ、社名変更したSMILE-UP.のタレントは新会社STARTO ENTERTAINMENTとの契約や独立など、さまざまな道を歩んでいく。TOBEタレントとの共演について聞かれた滝沢氏は「僕がコメントすることが正しいのか間違っているのか分からないんですけども」と前置きし「一個人の意見としては見まもりたい。皆さんも新たなスタートを切るタイミングでもあると思う。やっぱり過去のタレントさんたちはすごく大事だし、今もその気持ちは変わっていない」。TOBEタレントとの共演についても「もちろん全然。むしろタレント同士はみんな仲いいと思いますし。これはまたちょっと別の問題だと思うので、そういった思いはエンターテインメントには乗せないというところですかね」とうなずいた。

滝沢氏は18年に芸能活動を引退。以降は経営、プロデュース業に専念している。タレントとして表舞台に戻る可能性については「もう多分、スイッチをオフにしちゃったんで」と笑顔で否定。「両方やってきた人ってなかなか少ないんだろうなと思う」と話し「ステージからお客さんを見る景色と、お客さん越しにステージを見る景色って全然違うんですよね。タレントの時にはファンの方たちの動きとか、どこに喜んでいるっていうのは正直全ては見えていなかった。今は両方から見た目線で会社をつくってる感じですね」。

所属タレントからの信頼も厚く、IMP.の基俊介(27)は「いつ寝てるのかなって思うくらい返信が早い」と話す。滝沢氏と付き合いの長い三宅も「スピード感があって、すごく今の時代に合っている人」と絶賛。滝沢は「逆に夜中にみんな(連絡が)来るので(笑い)」とにこやかに明かした。

来年にはTOBE全所属タレントが出演する初のコンサート「to HEROes~TOBE 1st Super Live~」(24年3月14日~17日)を東京ドームで開催。4日間で計22万人を動員する予定だといい、滝沢氏は「スタートをまずみんなで切るというのが目標。日本を代表する場所から世界に向けてみんなが活躍してくれることを祈ってやらさせていただく」と説明した。タイトルには「全員が『主役』で全員が『HERO』になれるよう」という思いが込められている。IMP.や大東立樹(19)ら若手タレントにも言及し「やっぱりこんな近くにすごい先輩がいる環境って、後輩から見たらすごいことだと思う。胸を借りてそのステージで頑張ってこいよという思い」とエールを送った。

さらに、今年3月から概要を公開しているタレントオーディションの進捗(しんちょく)についても明かした。「春に1回と秋口にもう1度やって、オーディション生も今25名くらいですかね」。小学生から中学生までの男子で、毎週レッスンに励んでいるという。契約形態などはこれからだというが「この東京ドームに小さい子たちも参加するのではないか」とほほ笑んだ。

オーディションでは年齢、性別問わず参加者を募集。一部では「女性グループを作るのでは?」などといった臆測も飛んだ。現在女性のオーディション生はいないというが、「時代もどんどん変化して、今すぐじゃないですけどいつかは女性グループも可能性としては僕の中であるなと思ったので」と明かした。

まっすぐな瞳で「どんな立場であろうとエンターテインメントで人々を喜ばせるっていうのはどの時代にも必要なことだと思うので、それはやり続けたい」と語る滝沢氏。海外進出も視野に入れているといい「特にNumber_iは海外に対しての思いはすごく強いですし」。今後について「このドーム公演をきっかけに、日本はもちろんですけど世界の方にどう届けていくか。グローバルに認められるアーティストを作っていきたいと思うんです」と決意を語った。

夢見るエンターテインメントを実現すべく、タレントらとともに全速力で進み続ける。