杏(37)が、映画「かくしごと」(関根光才監督、6月7日公開)で、16年「オケ老人!」以来8年ぶりに長編映画に主演することが6日、分かった。作家・北國浩二氏の小説「嘘」の実写化作品で、事故で記憶を失った少年を助け、母親だとウソをついて一緒に暮らし始める女性を演じた。父役の奥田瑛二(73)とは、今作が初共演となる。
杏が演じた千紗子は絵本作家で長年、絶縁状態の認知症の父・孝蔵の介護のため田舎に戻る。他人のような父との同居に閉口する中、事故から助けた少年の体に虐待の痕を見つけ、少年を守るためにうそをついて暮らし始める役どころだ。「難しいシチュエーションの役だと思いました。ただ、もしかしたら、今の自分だったらできるかもしれない、と思い、役に挑みました」と3児の母である今だからこそ受け止められた役、作品だと語った。
認知症が進行する父親を含めた3人の生活は、最初はぎこちなかったものの次第に心を通わせ、新しい家族のかたちを育んでいくが、幸せな生活は長くは続かない。そんな複雑な主人公と家族を演じ、杏は「千紗子の行動は果たして良いことなのか、悪いことなのか。観ている方も、自分だったらどうするか、など観終わった後誰かと話したくなる映画です」と作品を評した。撮影は22年8月に相模原市の山間や、長野県伊那市、千葉県、都内数カ所でオールロケで行った。杏は「美しい日本の夏が描かれた映像の中で、うそや愛情がどのような結末を迎えるのか、予想しながら御覧いただければと思います」とアピールした。
○…主題歌はアニメ「呪術廻戦」「渋谷事変」のエンディングテーマが話題になったオルタナティブ・ロックバンド羊文学が映画のために書き下ろした「tears」に決まった。また、千紗子が助けた少年を中須翔真(12)少年の保護に反対する久江を佐津川愛美(35)少年の父を安藤政信(48)が演じる。酒向芳(65)も出演。