俳優松坂桃李(35)が、吉村昭氏の1988年の小説「雪の花」(新潮文庫刊)を映画化した「雪の花-ともに在りて-」に主演することが22日、分かった。共演に役所広司(68)芳根京子(26)を迎え、25年1月24日に全国公開する。
江戸時代末期を舞台に、数年ごとに大流行して多くの人命を奪う天然痘と闘った一人の町医者の実話を描く物語。06年公開「博士の愛した数式」、22年公開「峠 最後のサムライ」などを制作した、小泉堯史監督がメガホンを取る。
松坂は19年公開の映画「居眠り磐音」以来の時代劇挑戦に「非常に身が引き締まる思い。(時代劇は)約5、6年の時間がたっていますが、小泉堯史監督のもとで演じさせてもらえることが非常に光栄でした」。天然痘の絶対確実な予防法が異国から伝わったと知った福井藩の町医者・笠原良策を演じる。良策が教えを請う、京都の蘭方医・日野鼎哉を役所、良策を支える妻の千穂を芳根が演じる。
23年10月から約2カ月間、福井を中心に、京都・石川・滋賀でも撮影した。「再共演となる役所さんはじめ、すてきな方々と共演させてもらえたのは何より心強かったです」と喜んだ。「わからないもの程怖いものはない、そんな未知の病と戦った一人の町医者が繋いだ希望。懸命に命と向き合う笠原良策の姿を作品を通して観ていただきたいです」とアピールした。
役所は松坂とは18年公開の「孤狼の血」など5度目の共演、小泉監督とは「峠-」以来の再タッグ。「小泉監督の作品にはどんな形でも参加したいと思っていたので、是非参加させてほしいとお答えしました。松坂くんとは何度かご一緒していますが、良策は本当に心の澄み切った青年で、松坂くんにぴったりだと思いました。今の時代があるのも、いろいろな人たちが命をかけて頑張った結果なのだろうと、そんな想いを映画を通して感じていただきたい」とコメントした。
松坂とは「居眠り-」以来2度目の共演の芳根は「自分に務まるのかすごく不安でしたが、小泉監督から優しさと強さを大切にしてほしいと導いていただきました」と振り返った。今回の役作りに「殺陣や太鼓、調薬など撮影前から必死に準備してきましたが、時間をかけた分より丁寧に演じられたと思います。松坂さん演じる良策ともすてきな時間を積み重ねることができました」と喜んだ。
小泉監督は「笠原良策に、無私の美しい精神を感じます。努力を積み重ね、勇気を持ち、己を捨てて誠実に働く良策の姿は、永遠に価値ある歴史を生み、現在に生きる私達の心に、強く働き懸けてくれます。良策との出合いは、歴史をかがみとし、少しでも良きものになれるかもしれないと、私達に希望や勇気を示し、道をすがすがしく照らしてくれるのでは、と思っています」とコメントした。