エッセイスト小林千花が社長「ファーストキャビンHD」がグランジット秋葉原、京都河原町を運営

ダイヤモンドダイニングと提携したファーストキャビンHDの小林千花社長

エッセイストの小林千花(28)が社長を務め、全国10店舗のホテルを運営する株式会社ファーストキャビンHDが、株式会社ダイヤモンドダイニングとパートナーシップを結んだ。

2月12日にグランドオープンした、東京・グランジット秋葉原と京都・グランジット京都河原町、2つのカプセルホテルの運営を手がけている。小林社長に聞いてみた。

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「グランジット」は、ぜいたくなキャンプ「グランピング」と目的地の途中で立ち寄る「トランジット」を掛け合わせた造語。多様な目的を持つゲストの都市活動の拠点として、安らぎの空間を提供している。秋葉原が17年10月、京都が18年10月にオープンしたが、20年のコロナ禍で休業したままになっていた。

4年間の休業を経ての再開、グランドオープン。飛行機のファーストクラスをイメージしたカプセルホテル運営を手がける、ファーストキャビンHDから人員を派遣、スタッフにもゼロからノウハウを教育した。

小林社長は「率直にすごくありがたいお話だなと思いました。私たちの持っているアセット(財産)はカプセルホテルに特化したものだと思っています。普通のカプセルとは違って、ラグジュアリーな上質なものを大事にしています。そこはグランジットさんも大事にしていた部分なので、マリアージュしてぜひお受けしたいと思いました。ファーストキャビンHDとしても、新しいチャレンジでした」。

東京も京都も、客層のターゲットとして意識するのはインバウンド(訪日客)。客層は7割がビジネスの日本人、3割が外国人だ。

小林社長は「ビジネスマンは30代、40代の方が一番多く、運営している中で、ファーストキャビンの客層とすごく似ているんです。今までファーストキャビンというブランドでビジネスをして来ましたが、グランジットに行った社員も違うブランドだからこその良さを見つけて、モチベーション高く働いてくれています」と説明する。

ファーストキャビンの“コンパクトなラグジュアリー感”に対して、グランジットは“華やかなグラマラス感”。

小林社長は「コンセプト通りの空間になっていると思います。あと、何よりもすごく奇麗で、清潔感がすごい。ホテルを日々営業していく中で、清潔感を保つというのはすごく難しいものなんです。インバウンドの方が来るからこそ、日本のホテルってやっぱりすごく上質なんだな、カプセルだけど上質なんだなって思ってもらえるようなホテルを目指して行きたいと思っています」。

東京のサブカル、アイドルの聖地・秋葉原と日本の観光の聖地・京都。

「秋葉原は大手町などのビジネス街に近く、アニメなどが目的のインバウンドの方が多く来ます。京都は日本の本来の自然、文化に触れるためのインバンドの方が、すごく多いという印象です。アジアの方も多いですし、あとはオーストラリア、アメリカの方も多いですね。グランジットでは英語が話せる外国人のスタッフも多く採用しました。そして支配人や運営をしていくメンバーに関しては、ファーストキャビンの中でも、しっかりと経験があるメンバーで連携をし立ち上げを行いました」。

昨年5月に新型コロナウイルスが五類に移行。インバウンドも含めて観光業界が活性化してきた。

小林社長は「ファーストキャビンでは昨年12月の時点で、やっとコロナ前を超えて来たという状況です。グランジットはしっかり売り上げを立てながら、集客を増やして行く。インバウンドの方が確実に増えて来ているので、いい結果になると思っています」と意気込んでいる。

これから先については「京都は春と秋が大きいので、そこで一番の盛り上がりを見せることができると思います。秋葉原は、インバウンドのお客さまだと連泊して、ホテルを拠点にいろいろな所に行かれる方が多い。連泊の期間と人数が、どんどん増えて来ていると実感しています。私たちの場合は7割が日本人で、3割がインバンド。このところインバンドが増えて、4割くらいになっている状況なんですが、ホテルの価格が急騰しているからこそ、国内のお客さまにお部屋を提供して行きたいですね」。

ファーストキャビンとグランジットというブランド。小林社長は「それぞれ、ブランドのイメージがありますが、やはりカプセルホテル業界を盛り上げたいというところが一番。ダイヤモンドダイニングさんと提携することで、業界全体を盛り上げられると思います。ホテルの価格が急騰している中で、旅行に行きたい、ライブに行きたいと思った時に、宿泊施設が高すぎて諦めちゃうこともあったかもしれません。私たちのようなカプセルホテルが増えていくことで、ファーストキャビンがあって良かったな。グランジットがあって良かったな。そう思ってもらえるホテルを作っていく。それこそが、自分たちの使命だと思っています」

昨年11月にファーストキャビン社長に就任して4カ月がたった。「忙しいですが、すごく充実しています。こうしていきたいと思うことが、たくさん自分の中にあるので、1つずつかなえていけたらいいなと思っています。まずは、ファーストキャビンをしっかり運営し、自信を持ってオーナーさんにファーストキャビンを提案できる状態を作っていき、そこから一気に47都道府県に展開していきたいと考えています」。

まだ、ビジネスの旅の途中。1歩ずつ、着実に歩んでいる。【小谷野俊哉】

◆小林千花(こばやし・ちか)1995年(平7)10月3日、東京生まれ。聖心女学院初等科、中等科卒。宝塚を目指し日本音楽高入学。明治学院大在学中からモデル、エッセイストとして活動。19年(元)5月に舞台「MOTHER」で女優デビュー。22年9月に取締役としてファーストキャビンHD入社。23年11月1日に代表取締役社長就任。