「ニュースウオッチ9」広内仁新キャスター「力を結集して視聴者に信頼されるニュース届けたい」

NHKの夜9時からのニュース番組を担当する、左からニュースウオッチ9の広内仁記者、佐藤真莉子記者、星麻琴アナウンサー。サタデーウオッチ9の伊藤良司記者、林田理沙アナウンサー(撮影・丹羽敏通)

NHKは27日、都内の同局で新年度の「ニュースウオッチ9」(月~金曜午後9時)、「サタデーウオッチ9」(土曜午後9時)の新キャスター取材会を行った。

「ニュースウオッチ9」は広内仁キャスター、佐藤真莉子キャスター、星麻琴アナウンサーの3人が出演。広内、佐藤両氏は記者出身で、番組初の記者キャスター2人の同時起用となる。

政治部記者としてワシントン支局などでの勤務経験もある広内キャスターは「力を結集して視聴者に信頼されるニュースを届けたい」と力を込めた。キャスターは「記者をやっている中での集大成」と語り「憧れはありましたが、やっぱり思っていた以上にプレッシャーと言いますか。自分がそこに到達しているのかなという思いは持ちながら必死に自分の経験をしっかり出せるようにやっているところです」と話した。

佐藤キャスターは警視庁や東日本大震災での原発取材、最近まで米国総局でも勤務していた経験を持つ。「記者時代と思いは変わらず、スタジオからみなさんの声を伝えることでしっかりと考えることのできる1時間にできたらと思っています。現場にもできるだけ足を運んで、日本各地、世界各国に多くの仲間がいますので、そこから聞こえてくる現場の声を大事に伝えていきたい」と意気込んだ。

以前のリポーターとしての出演から返り咲く形となった星アナは、視聴者目線で存在感を示すことを目標のひとつに掲げ「スタジオの中からの、わかりやすい放送を目指していきたい」と語った。元TBSアナウンサーで現在フリーの三雲孝江アナの実娘でもあり「家族も応援してくれています」と笑った。

「サタデーウオッチ9」は内容を刷新し、「情報空間の『いま』が分かる!」をテーマに、フェイク情報の検証や情報空間で今起きていることを斬新なプレゼンテーションで届けていく。

伊藤良司キャスターは国際部の記者としてブリュッセルやパリ、中国、米国など海外での勤務経験も豊富なベテラン。直近まで勤務した米国ではMLBでの大谷翔平投手の活躍に力をもらっていたといい「世界を舞台に活躍する日本人、スポーツ以外でも世界のさまざまな課題、紛争問題などに取り組んでいる人を取り上げて、それを高めることに貢献できたらなと思っています」と語った。

オファーを受けた際の心境については「私はもう(キャリアの)終わりが見えている段階。集大成で何ができるのだろうということで、晩節を汚さないようにしないといかんなと。どんなことができるんだろうと楽しみにしながらやろうかなと思って引き受けました」と話した。

「ニュース7」や「ブラタモリ」出演などで人気を博した林田アナは「番組をご覧いただいているみなさんと、今日とこれからを一緒に考えていきまして、1歩歩み出せる、その中で私自身は情報とみなさんとのつなぎ役、案内人のような役割にとなって貢献していきたい」と意気込みを語った。音楽などの芸術分野の紹介への思いも語り「つらい、厳しいニュースがつづく中で、音楽や芸術の持つ力を実感し、励まされてきました。芸術やエンタメを通してゆったりとした豊かな時間の企画にも挑戦していきたいと思っています」とした。