クラリネット奏者赤坂達三(59)ピアニスト清水和音(63)に若手チェリストの笹沼樹(29)が加わった「世紀のスーパー・トリオ」のコンサートが、3月27日に東京オペラシティコンサートホールで行われた。
赤坂はクラリネットを始めた中学生の時にジャズの大御所、ベニー・グッドマンの来日公演を見て憧れた赤坂。国立音大からパリ国立高等音楽院を卒業。1987年(昭62)にパリ国際音楽コンクール1位など、数々の輝かしい受賞歴を持つ。99年上期のNHKテレビ小説「すずらん」の主題曲を吉田美奈子とデュエットするなど、広く知られている、日本のソロクラリネット奏者の第一人者だ。
清水は81年に20歳の若さで、パリのロン=ティーポー国際コンクール・ピアノ部門優勝。完璧な技巧と美しい弱音、豊かな音楽性を備えた“ピアノの皇帝”。90年代にはNHK FM「クラシック・リクエスト」のパーソナリティーを務め、当意即妙な批評で話題を集めた。
30歳も年長の大御所2人と共演する笹沼は、一昨年に第20回齊籐秀雄メモリアル基金賞受賞。現在はパリ・エコールノルマル音楽院在籍中のチェロ界のホープ。
親子ほど世界の違うアーティストの共演で、幕開けに演奏されたのはロシアの作曲家グリンカの「悲愴トリオ」。オリジナルはクラリネット、ファゴット、ピアノの三重奏だが、今回はファゴットをチェロに置き換えて演奏された。他にベートーベン「街の歌」、ブラームス「クラリネット・トリオ」とクラリネット三重奏の王道と言える作品が演奏された。
他にチェロとピアノによるシューマン「アダージョとアレグロ」、クラリネットとピアノによるバルトーク「ルーマニア民族舞曲」が演奏された。
クラリネットを中心とする室内楽の魅力があふれるコンサートとなった。