名古屋拠点の男性アイドルグループ、BOYS AND MENの元リーダーで、俳優の水野勝(33)がこのほど取材に応じ、約3年ぶりの続編となる出演映画「お終活 再春!人生ラプソディ」(公開中)の見どころなどを語った。【聞き手=松尾幸之介】
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前作から1年後の設定で、「再挑戦」をテーマに結婚50年を迎える高畑淳子演じる主人公が、終活セミナーで「再春」という言葉を聞き、かつての夢であったシャンソン歌手を目指す物語だ。水野は主演だった前回に続き葬儀社の青年社員役を熱演。「今回は高畑さんが主演ですけど、気持ちは何も変わらないです」と語り「家族の話ですし、前作に続いて全員が主人公として活躍する作品だと思っています」と率直な思いを口にした。
前作は公開時期にコロナ禍が直撃しながらも徐々に口コミが広がり、昨年の非劇場上映(公民館や終活フェアなどでの上映)では全国1位となる6万人以上の観客が視聴。そうした反響なども評価され、続編へとつながった。今作についても「尻上がりに上がってくる作品だと思うので、今回もどこまでの人に届くのか楽しみです」と期待を込めた。
自身の見どころには野球シーンを挙げた。前作で西村まさ彦演じる父親との確執が解けて和解。今回はキャッチボールをするシーンなどもあり「話すシーンもたくさんあって、西村さんとも『打ち解けて良かったよね』っていう話もしました。試合のシーンは200カット以上あって、1日作業で撮影しました。見せ場のひとつですね」。
娘役の剛力彩芽ら前作のキャストに加え、今回は長塚京三、凰稀かなめ、大村崑らが新たに加わった。豪華俳優陣との共演については「何にも代え難い財産」と語り「長塚さんが出ていた『ナースのお仕事』はずっと見ていた世代ですし、一ファンとしても胸が高鳴る現場でした」と振り返った。
22年5月にBOYS AND MENを卒業。個人事務所「START IT AGAIN エンターテインメント」を設立し、6月7日で丸2年となる。この1年については「かなり苦しかった」と表現した。コーチをつけてイチから演技を学びなおし、殺陣の練習などにも励んだ。変化を感じ始めたのは今年に入ってからだといい、放送中のTBS系連続ドラマ「アンチヒーロー」の第3話にゲスト出演したほか、5月の出演舞台「探偵物語」では、今回の映画で見せる好青年とは正反対の凶悪犯役を熱演。クライマックスで主人公を射殺するシーンは観客も驚かせた。
最近の活躍について「一生懸命やっていたら見てくれている人もいて、少しずつ芽が出てきている感覚もあります」と喜ぶ。中でも「アンチヒーロー」が放送されている日曜劇場への出演は祖父との約束でもあったという。
「祖父は日曜劇場が大好きでした。22年末に亡くなりましたが、直前に『日曜劇場に出るような俳優になる』と約束して。(ベッドで)なんとなく目でうなずいているのがわかったので、かなえられて良かったです」。
映画にも見習い、これからも挑戦を続ける。最近は高校まで続けたサッカーの名残で久しぶりに知人とフットサルを行ったといい「しばらくボールを蹴っていなかったんですけど、久々にやったら楽しくて。終盤はきつくて古傷の膝が痛かったですけど、もう1度やってみる。こういうことは大切だな、すごくいいなとと思いました」。
語学にも励んでおり、今は英語と韓国語の習得を目指している。「講師とマンツーマンで勉強する時間をとったりしています。いけるものなら海外にも進出したいですからね。言霊ってあると思うので、いつかぜひ行きたいと言わせておいてください(笑い)」。
独立してもなお痛感するのは、人と人とのつながりの重要性だ。今でもかつて活躍した名古屋で頻繁にイベントを開くなど、大事にしている。「応援してもらっているのは当たり前じゃないので、みなさんに感謝しています。つらい思い出をいい思い出に変えるには今、結果を出して良い状態になるように頑張るしかない。うちは今はマネジャーも1人しかいませんし、周りの人を大事にしながら、これからも頑張っていきたい」と力を込めた。
◆水野勝(みずの・まさる)1990年(平2)11月22日、名古屋市出身。2010年にスカウトから事務所入りし、BOYS AND MENに加入。翌年からリーダーを務める。役者としては地元愛知のテレビ局制作ドラマをはじめ、2016年の映画「復讐したい」で主演、2017年からはHiGH&LOWシリーズの映画作品などにも出演。19年Paravi配信のドラマ「SPECサーガ完結篇『SICK'S 覇乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」、21年に主演映画「お終活~熟春!人生、百年時代の過ごし方~」も公開。22年5月にグループ卒業、所属事務所も退所し、同6月から個人事務所を設立。特技は格闘技、サッカー、ラップ。身長184センチ。血液型O。