二宮響子「主演女優誕生」 中江有里「再開で再会」 ポカスカジャン「オール新ネタ」の日々

10日に主演女優誕生の瞬間を目撃した二宮響子

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

10日に東京・テアトル中野BONBONで舞台「Zodiac Candy~Summer Drops~」を見た。女優二宮響子(26)が俳優福原英樹(32)とダブル主演。星と星、人と人がリンクする構成は興味深かった。いつもいると思っていた人の死も描き、一緒に仕事をしてきた同年代、父親を亡くしたばかりの記者には考えさせられる事が多い舞台だった。

二宮響子にとって、この作品は初主演。しかも10日は初日とあって、主演女優二宮響子誕生の瞬間を“目撃する”ことができた。スケジュールの都合で、偶然初日の観劇となったのだが、上演後に話した二宮は「初主演の初日、星の物語を演じることができました」と感激した面持ち。近い将来のインタビューを約束したが、大いに期待したい。

二宮の翌日の11日は、歌手で女優、作家の中江有里(50)のライブ「La Chaleur-ラ・シャルール-」を東京・渋谷のJZ Bratで見た。中江は90年の女優デビューの直後から取材。92年の日本テレビ系主演連続ドラマ「奇麗になりたい」でインタビュー。翌93年には、当時は恒例だった正月のハワイ取材で特写させてもらった。

19年(令元)に26年ぶりに歌手活動を再開。それから、折あるごとに取材しているが、今回のライブは今までと大きく違った。26年ぶりの歌手活動はコロナ禍もあって手探り状態だったが、5年間の活動が“空白の26年”を埋め、実に堂々として自身に満ちた歌声を聞かせてくれた。

そして、何よりも変わったのが歌の合間のMC。今回は「MCの緩急」もテーマの1つだったのだが、プロ野球・阪神タイガースの熱烈なファンの中江は「昨年の阪神の勝利が力を与えてくれた」とトークを展開。ずっと“美少女”のイメージが強かったが“関西人”を感じさせてくれた。目下最下位のヤクルトスワローズの今年で48年目のファンとしては、終演後の楽屋あいさつの時に「自分の人生の中では阪神の連覇というものはありえない」と強がりを言うのが精いっぱい。中江は「歌手を“再開”したことで、昔から応援してくれていた人とも“再会”できた」と話していたが、ヤクルトには何とか頑張って“最下位”脱出してほしいものだ。

そして12日は横浜にぎわい座で、ワハハ本舗のお笑い音楽にニット、ポカスカジャンの「新作お披露目発表会±1.0(プラスマイナスイチ)」を取材。1999年(平11)に俳優黒田勇樹(42)の17歳の誕生会が東京・代官山のフランス料理店で開かれた。その時に世話役を務めたレコード会社の人が、連れて来たのがポカスカジャンだった。ぶっちぎりの面白さだった。

黒田とは、それ以前に94年のTBS系連続ドラマ「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」の取材で顔見知り。その母親とは同年のフジテレビの連続ドラマ「古畑任三郎」チームを中心とした「フジテレビボウリング部」で知り合いだった。派手なお誕生会に「こんな電通マンとJALのスチュワーデスの結婚式の2次会をやるような場所で誕生会をしてもらうなんて、この人生が心配だ」と言ったのを覚えている(笑い)。今から思えば、他人に嫌みを言える立場ではなかったのだが(ーー;)

そして、25年たってもポカスカジャンは圧倒的に面白かった。オール新ネタで、どれもこれも、笑えないようなネタも音楽としゃべりで、大久保ノブオ(57)とタマ伸也(55)は笑いに変えていく。他に類を見ない芸風で、このまま突き進んでいって欲しい。

主演女優誕生の瞬間に立ち会い、長年の取材対象の健在ぶり、そしてなおも成長し続ける姿を確認できた今週。明日も御年82歳のレジェンドアナウンサーと、80年代のスーパーアイドルのステージが待っている。楽しい限りで「これで原稿を書く手間さえなければ楽勝なのに」などとは、罰が当たるので絶対に考えるまいと固く心に誓った(笑い)。【小谷野俊哉】