関西発凹凸異色女性コンビ「アルミカン」赤阪 「妖怪賞」機に肉体美追い求め、個性も芸も磨く

ボディビルコンテストに出場したアルミカン赤阪侑子

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

女性お笑いコンビ、アルミカンのアルミカンの赤阪侑子(40)が8月12日、大阪市内で行われた「第41回大阪女子フィジーク選手権大会」に出場した。フィジークとは筋肉の美しさやバランスの取れた体形を競うもの。結果は残念ながら出場4人中4位。最下位だった。

アルミカンは赤阪と高橋沙織が09年に結成。コント、漫才どちらも演じ、13年の「関西演芸しゃべくり話芸大賞」でグランプリを獲得するなど関西を中心に活躍している。

神戸大卒で“カワイコちゃんタイプ”の高橋に注目が集まりがちで、所属する松竹芸能からも「才色兼備の高橋と、妖怪『ガジロウ』にそっくりと話題になった赤阪との凹凸コンビ」と紹介されており、赤阪は“じゃない方”の扱いを受けがちだ。

そんな赤阪にスポットライトが当たったのが22年。兵庫県福崎町を訪れたことだった。

同町は民俗学者の柳田国男の出生地で、町内には河童(かっぱ)や天狗(てんぐ)、雪女など妖怪の像やベンチがあふれている。赤阪の天然パーマの風貌が、人気キャラ「河童のガジロウ」に似ていると話題になっていたことから、漫才で高橋が「河童のガジ子さんです」とネタ振りしたところ大ウケ。さらに、同町が行ったフォトコンテストにガジロウと将棋を指す写真を送ったところ、「妖怪で賞」を受賞した。

こうした町への多大な貢献!? が評価され、同年にふるさと大使に任命されると、「こんな私にもスポットライトが…」と涙ながらに感動していた。

同年にはもう1つ大きな動きがあった。高橋の結婚だ。相方を祝福しつつも「自分も何かしなくては」という気持ちや、自身とは対照的な華やかな人生への「嫉妬・ねたみ・恨み」を抱いたという。

赤阪が選んだ道はフィジーク。M-1王者「ミルクボーイ」駒場孝がかつて在籍した「ジャングルジムsports」に通い、大会に向け本格トレーニング開始。“負の感情”をバネに昨年、出身地の兵庫・尼崎で行われた「第48回尼崎ボディビル・フィジーク選手権大会」女子フィジークで優勝した。

実はこの部門での出場者は赤阪だけだった。競技人口がそれほど多いわけではないため、地方の大会では起こり得るというが、優勝者「該当なし」と判断されることもあるため、決して優勝の価値が下がるものではない。

ただ、赤阪の思いは「出場者のいる大会で勝ちたい」。その思いで挑んだのが、冒頭の「第41回大阪女子フィジーク選手権大会」だった。昨年の同大会は2人が出場し2位。リベンジの意味合いもあった。

自身のYouTubeチャンネル「マッチョ赤阪の筋肉ムキムキ」でファンに経過をアップ。1日に行われた「カンサイコレクション 2024A/W」の現場で会ったときには、「もうかなり仕上がってます。頑張ります」と調整は順調に見えた。

だが、結果は最下位の4位。「4位? 4位!? 正直自分の耳を疑いました」。支えてくれた関係者や応援してくれたファンに結果で答えることができず、悔し涙を流した。

相手のあるコンテストで1度も勝てず、ボディービルに向いていないとも感じたが、関係者から「ボディービルは時間がかかるんです。ここからがスタートですよ」と声をかけてもらい、「ベベばっかですけど、また頑張りますので応援よろしくお願いいたします」と前を向いた。

もともと、松竹に入ったのも引っ込み思案を直すためだったという。今回、優勝という結果は出なかったが、刻んだ努力を関係者もファンも見ている。アルミカンの“じゃない方”なんかじゃない。やがて花開く日に向け、赤阪の挑戦は続く。【阪口孝志】