<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
演歌界の大御所、北島三郎(87)が10代のころにクラシックを学んでいたことを最近知りました。
川上貴光さん著の「高橋真梨子 とびらを開けて」(文芸春秋、2000年発売)を読んでいたら、北島が北海道から18歳で上京して入った音楽学校で、クラシックを1年半学んだと書いてありました。
北島ファミリーでクラシックといえば原田悠里(69)。大学でクラシックとオペラを本格的に学んでいます。これまで何度かインタビューをしていますが、北島のクラシック話はしたことがありませんでした。
今回、あらためて聞いて見ると「北島先生が声楽の専門学校に行かれたことは、ご本人も舞台で時々お話しされていました」と教えてくれました。そして北島の歌唱法について「曲によってはものすごくクラシック的な発声をされていて、でも、それが聞く人に全く距離を感じさせない。ホントにすごいなと思っていました」と明かします。
特に「北の大地」(91年)を挙げて「スケールの大きな歌で、コブシを回さずに正々堂々と歌っている。『兄弟仁義』とは全く異なる歌唱です。引き出しをたくさん持っていらっしゃる」と解説してくれました。
ちなみに原田はクラシックの歌唱法がなかなか抜けず、演歌の歌い方に悩んでいた新人時代に北島から『君は演歌を歌える人間だね』と激励されたことを鮮明に覚えていて、今でもこの言葉を心の支えにしています。
北島は歌手として780曲以上を歌唱していますが、原譲二のペンネームで450曲以上を手がけている作曲家の顔も持っています。代表曲の1つ「まつり」(84年)は自身が作曲。心が躍動する強烈なリズムは、オーソドックスな演歌サウンドとはひと味違うな~と常々思っていたのですが、もしかしたらクラシックの味付けがしてあるのかも…。
北島は紅白歌合戦に50回出場していますが、「まつり」を7回歌唱しています。この曲が多くの人に支持されている“国民的な曲”だということが分かります。
北島は11月5日、東京・八王子市の「J:COMホール八王子」で開催する音楽祭「令和・歌の祭典2024」(日本クラウンなど主催)に特別ゲストとして出演する予定です。生歌唱があれば23年6月以来、約1年4カ月ぶり。「まつり」を聞きたいな。楽しみです。【松本久】