音楽の力で人が元気になる瞬間見た DJ KOO病院ライブ うつむき気味の子が顔上げ前向いた

「LIVE EMPOWER CHILDREN 2025 LIVE TOUR IN HOSPITAL」に出演したDJ KOO(2025年2月5日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

DJ KOO(63)が5日、東京都立小児総合医療センターで行われた「LIVE EMPOWER CHILDREN 2025 LIVE TOUR IN HOSPITAL」に登場した。

エイベックスが支援する小児がん基金一般社団法人「Empower Children」主催のチャリティーライブ。5回目の開催となる今年から、病院で子どもたちに直接音楽を届ける。5日のライブにはDa-iCE花村想太(34)大野雄大(35)や大原櫻子(29)も出演した。

会場にはニット帽をかぶった子や点滴を打っている子、車いすに乗った子など、病気と闘う子どもたちがたくさん集まっていた。記者は会場の後ろで会場の様子を見ていた。ライブ前に記者の前に座っていた男の子が背中を丸めてうつむいていたのが印象に残っている。会場には、彼のように浮かない表情の子も何人か見られた。

しかし、ライブが始まると、音楽の力を目の当たりにした。大原やDa-iCEの2人の歌声に、会場は一気に盛り上がった。記者の前に座っていた男の子も開始前よりも顔を上げるようになり、ステージから放たれる音に正面から向き合うようになっていた。

DJ KOOがステージに姿を見せると、会場全体から大きな歓声が湧き起こった。会場前方には立ち上がって喜ぶ子どもも見られ、会場が病院であることを一瞬で忘れるほどの熱気に包まれた。DJ KOOも「今日はみなさんの目の前で一緒に盛り上がれて本当に最高です!」と、病気と闘う子どもたちと一緒に時間を過ごせることを喜んでいた。

「見ているみなさんが主役です!」「踊りがうまいとかうまくないとか関係ないから、とにかく楽しんでください!」と、なかなか音楽を直接楽しむことができない子どもたちに、DJプレイをとおして音楽の楽しさを教えていた。

ステージでは「Y.M.C.A.」「ジャンボリーミッキー」「勇気100%」など、子どもたちでも簡単に踊れて歌える曲を多くプレイ。途中ステージから降り、子どもたちの近くで一緒に踊るシーンもあり、記者が座る方にもやってきた。通路側に座り元気に踊る子や車いすの子に手を振りつつ、前に座っていた男の子にも笑顔で手を振った。

すると男の子はDJ KOOの方を見据え、手を振り返していた。表情までは見えなかったが、その直後からうつむき気味だった顔はしっかりと前を向くようになっていた。まさに、音楽の力で誰かが元気になる瞬間を見た気がした。

このライブを楽しみに治療を頑張ってきた子どもたちや、このライブをきっかけに治療を頑張ろうと思った子どもたちは多かったはずだ。最後は会場の後方の子どもたちまで、笑顔で手を振り、心の底から楽しんでいるようだった。音楽やエンターテインメントの計り知れない大きな力を目の当たりにした、貴重な取材となった。【野見山拓樹】