山田裕貴(34)の主演映画「ベートーヴェン捏造」(関和亮監督、9月12日公開)製作報告会見が6日、都内で行われた。席上で、ベートーヴェンを演じた古田新太(59)は「ドイツ人だからね。役、やるの初めてだからさ。誰ひとり、ドイツ人、使っていない。オーケストラくらい、使うと思ったけど」と、ドイツ人を描きながら全て日本人が演じ、ドイツ人が1人もキャスティングされていないと明かした。
ベートーヴェンのイメージを天才だと“捏造”した忠実な秘書シンドラーを演じた山田は「8割、LEDパネルの前で撮影したのがファンタジーを生んでいる」と続いた。関和亮監督も「1回、ウイーンにロケハンに行って帰ってきたけれど『僕らが芝居しているのを想像できません』と」と、海外での撮影も0だと、そろって口にした。
「ベートーヴェン捏造」は、19世紀にウィーンで起きた音楽史上最大のスキャンダルの真相に迫った、文筆家かげはら史帆氏の歴史ノンフィクション「-名プロデューサーは嘘をつく」(河出文庫)を映画化。バカリズム(49)が同氏とやりとりを重ね、当時のシンドラーの知名度やベートーヴェンの立ち位置、食生活などの疑問まで取材し脚本を作り上げた。
映画独自の要素として、バカリズムは日本の中学生が頭の中で、周囲の先生らをベートーヴェンらに“脳内キャスティング”して作り上げた物語、という部分を加えた。「そもそもドイツ人を、日本人がやるのが間違ってる、ヤバいなと、違和感をなくしていくところから考えた。現代の人の頭の中で想像したら…という手法でやったら、いけるかもと。それが想像できなかったら断っているくらい」と語った。
この日は「ベートーヴェンはロックである」と語る音楽家・清塚信也氏(42)が演奏したベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番「熱情」第3楽章がメインテーマ曲に決定したことが発表された。
◆「ベートーヴェン捏造」耳が聞こえないという難病に打ち克ち、歴史に刻まれる名曲を遺した偉大なる天才音楽家、ベートーヴェン(古田新太)。しかし、実際の彼は下品で小汚いおじさんだった。世の中
に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、忠実なる秘書のシンドラー(山田裕貴)。どん底の自分を救ってくれた憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、そのイメージを“下品で小汚いおじさん(真実)”から“聖なる天才音楽家(嘘)”に仕立て上げる。次第に聖なる天才像が浸透していくが…。